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第172話

そして今日のテストが終わり、俺は速攻で帰宅準備 一旦自分ち帰ってそれからまた朔夜んち行ってと大忙しだ 明日もえっと三教科だっけ…… 朔夜には先に帰ってもらい、俺は1人で自分のアパートへ帰った……ふりをしてそのまま買い物に出掛けた そして電車に乗って2駅先へ 『あるかな……』 俺が出掛けた理由、それは朔夜にプレゼントを買う為 誕生日とかじゃないんだけど普段から色々してくれてるお礼にと思って テスト終わってからでもいいかなって思ったけどバイトもあるしまぁ今もなんだけど夏休み中はきっと朔夜と四六時中いると思うし、 気分その他もろもろタイミング的に今日が俺にとって1番都合が良かったんだ 余り遅くなると心配掛けちゃうから急ぎ目で探さないと 目的地へ到着し駅を降りて直ぐにある大型店だから早速店内を彷徨きに向かった ネットで色々調べたから大体の目星はついている 『……あった』 それは有名なデザイナーがデザインしたって最近SNSで話題になってたイニシャル入りのマグカップ 朔夜はSで俺が…… ってか朔夜にプレゼントなのに何自分のイニシャルのも買おうとしてんだよ しかし俺のイニシャルは残り1つだった 隣にいた女性が俺と同じイニシャルをブツブツ言いながら探してたもんだから慌ててカゴの中に入れた 結局自分のイニシャルのカップも購入してしまった や、次いつ入荷するかわかんないしそれにあそこでラス1取られたらめっちゃ悔しいじゃんか でも良かった、無事買えた 「遅かったね」 予定通り自分んちに一度帰った後すぐに朔夜んちに来た 『ちょっと色々してたからさ。ほら、今日終わったテストの教科書とかもう使わないだろ?朔夜んちに置いてても仕方ないから自分んちに置いて、あと追加の着替えとかその他もろもろ用意したり……』 「それだったら俺も一緒に行ったのに。重かったでしょ?」 『筋トレ筋トレ!』 適当な事を言って誤魔化した 着替えとかは本当に持って来たんだけど、マグカップも一緒に持ってきてしまった 自分んちに隠しててテスト終わってからサプライズ!的な事をしようと思ってたんだけど買った瞬間その日に渡したくなる不思議現象 でもいつ渡そう…… そんな大層なものでもないから晩飯終わってからしれっと渡すか 「テストどうだった?」 『ん?ああ、多分大丈夫!朔夜は?』 「俺は大丈夫だよ」 『さすが』 「お昼は?何食べたい?」 『あーあんま腹減ってねぇからいいや!』 「駄目だよちゃんと食べなきゃ。育ち盛りなんだから」 『それマジおかん発言だから。その代わり晩飯早めにしようよ!夕方ぐらいとか……どうかな?』 「夕方?別にいいけど。じゃあ今日は俺もお昼はいらないや」 『腹減ってんだったら朔夜だけでも何か食いなよ。俺の事は気にしなくていいから』 「実は俺もあんまりお腹空いてなかったんだよね。じゃあ今日は夕方に晩御飯するね」 『うん、ありがとう』 ソファーに座り朔夜が作成してくれた明日のテスト科目の問題用紙を読んだ 暗記暗記…… 「大丈夫?適度に息抜きもしなきゃ駄目だよ」 『大丈夫大丈夫!これだけ覚えたら休憩するから』 「凄いやる気だね。じゃあ俺も向こうで勉強でもしようかな」 『ん、頑張って』 俺の邪魔をしないように気を遣ってくれたのか、朔夜はそっと飲み物だけ置いて俺から距離を取った そして夕方になり待ちに待った晩御飯タイム 「今日は買い物行ってないからある物で晩御飯作るけどいい?」 『全然!』 朔夜が晩飯を作ってくれている間に俺はこそっとテーブルの上にラッピングされた袋をさり気なく置いた 晩飯終わってから渡そうと思ったけどじれったい 本当に大した物じゃないけど朔夜がどんな反応をしてくれるのかドキドキワクワクしていたんだ 「おまたせ〜」 両手に今日の晩飯を持ってリビングに来た 『あ、運ぶの手伝う』 そう言いソファーから立ち上がった 「ありがとう、後は箸と……って何これ」 一瞬で朔夜が気が付いた 俺はそれを無視しキッチンへ向かい準備されていた他のお皿を運ぼうと手に取った 「待って待って、この袋は何?」 『え?あーまぁ……気持ち?』 「気持ちって……えっ?」 お皿をテーブルの上に置きちらっと朔夜を見てみると、まだ理解出来ていないのかラッピングされた袋を持ったまま固まっていた .

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