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第7話

 ペニスは刺し貫かれる衝撃で萎え、その穂先で指が円を描く。キャップをかぶせる要領で優しくノックされるのにあわせて楔を打ち込まれると、頑なに行く手を阻んでいた肉の環が徐々に拡がっていく気配があった。  おそらく、それはジーンズのファスナーだ。トドメを刺すふうに山岸が腰を揺すったはずみに、鋸歯(きょし)状のものが尻たぶに当たってちくちくする。  望月は、まともに呼吸もできないありさまだった。下手に動けば本来の用途とは異なる使われ方をしているそこが裂けてしまう気がして、じっとしていざるをえない。  腹がはち切れそうで、怒張が深奥で脈打つたびに蹂躙され放題の自分が情けなくなる。頬が、くやし涙で濡れる。 「合体完了。さわってみ?」    無理やり狭間に指を持っていかれた。そこの許容量を超えるものを受け入れさせられて、ギャザーは皺ひとつなく伸び広がっている。あまりに! あまりな! 状態に眩暈がした。  お婿にいけない躰にされてしまった。そう呟くと、ヒステリックな嗤いの発作に襲われる予感に唇がひくつく。  望月は今さらめいてガムシャラに身をよじり、ところが抱きしめられてシーツの波間に沈んだ。躰の中心を激痛が走り、そのくせ胸と胸が合わさると人肌の温もりに安らぐ。  その状態で涙の雫を吸いとられて、さらに腹で茎に淫らな摩擦が加えられると、頭がいっそう混乱する。 「大人になると、特に男は誰かにぎゅうってしてもらう機会なんて滅多にないじゃない。ど? けっこう癒やされるんじゃね?」  つられてうなずきかけた直後、眼鏡が吹き飛ぶような勢いでかぶりを振った。 「強姦されてる最中に癒やされるもへったくれもあるか! いけしゃあしゃあと詭弁を弄して、恥を知れ、恥を!」    前髪を鷲摑みに山岸の頭を揺さぶると、尻たぶを抱えあげられて交わりが深まった。 「イケズなことを言われると、もっともっと可愛がってあげたくなっちゃうんだなあ」 「……ぅ、ぐぁ、あ……っ!」

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