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ど、どうしよう
「久し振りだな」
「ああ」
一週間距離を置いて冷静に考えて俺はやっぱりクリスに真実を話す事に決めたぜ。クリスの事は嫌いではない。
でも、俺はそういう好きじゃないからな。
「どうする?どっか店入るか?」
「いや。実はケーキを作ってある。俺の部屋に」
な、なんだろう。
前の事があるからか・・・動悸が・・・。
「あ、うん・・・・そうか」
「来るか?」
「・・・・・・・・」
ここはもう、断ろうぜ?
ケーキは諦めろ。別に食べなくても死ぬわけじゃない。
・・・・でも、もう今日限りかぁ・・・・・。
「この前、もしかして嫌だったのか?」
「え?嫌っていうか・・・驚いてさ」
そう。驚いた。
キスされた事もそうだけど、あんな事クリスが俺にするなんて。チラッと脳裏にある考えがよぎっちまって・・・。
「シェスが嫌なら無理にはしない。嫌なら嫌と言ってくれ」
嫌、なのか?駄目だとは思ったんだけどな。嫌かと言われると・・・よくわからない。
「・・・おう」
「じゃあ行こう。ショートケーキを作ったんだ」
「え!マジかよ!すげぇなクリス!」
ショートケーキなんて作るか普通。クリスケーキ職人に転職しろよ!
た、食べたい。
「・・・・困ったな・・・ボソリ」
クリス?なんだ?なんか考え込んでるな?やっぱ期間を空けたのは明らかに不自然だったもんな?
「紅茶でいいか?」
「おう!」
ふぉ!結構綺麗に作ったなぁ?店で出されてもわかんねぇよコレ!どれどれ?んお!うまぁ!
「お前・・・分かりやすいな。美味いか?」
「すげぇなクリス!美味いぞ!」
いやいや、俺ケーキに夢中じゃ駄目だろオイ!
言え!ちゃんとクリスにあの告白は嘘だったと。
先に全部食べてからな!!
「あっと言う間に平らげたな?落ち着いて食べろよ」
「思わず。美味かった・・・」
これが最後のケーキかと思うとちょっとなぁ。
クリス・・・きっと許してくれないだろうな。
「あ、あの・・・・クリス」
「・・・・・ん?」
いや。そんな・・・ジッと見つめられたら・・言い出し辛いんだけど?
「なんだ?シェス」
「・・・・・あの、さ。俺・・クリスに、言いたい事が」
「ああ」
言え!アレは罰ゲームで俺はクリスの事を好きではないと!言うんだ!
「そんなに、言葉に出し辛い事なのか?」
「!?」
言い出し辛いし俺はお前に申し訳ない気持ちで一杯なんだ。だ、だってさ。クリスは何も知らずに俺を受け入れたんだよ。それであんなに優しくしてくれてよ?多分頑張ってその、ああいう事もしてくれてると、思うんだよな。
だって本来クリスもノーマルなわけだ。
それを俺の勝手でここまで巻き込んで今更違いましたとか・・・ふざけてるよな?
「じゃあ。俺から言うか?」
「え?」
クリ、ス?え?キ、キス?
「・・・好きだ」
「ーーーー!?」
や、や、や、や、や、やっぱり?やっぱりそうなのか?
「言葉にしてくれると助かる。シェス」
「え?あ・・・・お、俺は・・・」
そ、そんな顔で見るなよ!い、言いづらい!非常に真実を、言い辛い!でも、言え!
「クリス!お、お、俺・・・」
「うん?」
「・・・も、・・まぁ。うん・・・」
あほかぁあああああい!!
なんだそれ!なんで言えない!俺どうしたんだ!しかもこの中途半端な返答はなんだ!うぐぅ〜!
「・・・・どこまでならいい?」
「・・・・え?」
「どこまでなら触れても大丈夫だ?この前みたいなのは嫌なのか?」
もしかして。結構真面目に、この前の事悩んでくれてるのか?そもそも恋人なんだから、ああいう事したっていいとは思う。いや、実際は誤解なんだけど。
「嫌では・・ただ、慣れてないというか。男同士だとなんか・・照れると言うか・・・」
「・・・・あまり深く考えなければいいんじゃないか?気持ち良かったんだろ?」
お、おま!!・・・・その真面目な面持ちでそんなセリフ吐くなよ。気持ち良かったけれども!
「・・・・そう、だな」
そ、そして。さり気なくまた体に触れてくるのやめてくれ。また変な気分になりそうなんだけど?
もしかして、クリス結構性欲旺盛?
「ちゃんと教えてくれ。どこが良くてどこが駄目なのか・・・」
「あ!ちょっと?ク、クリスさん?」
あ、い、いきなり下触るのかよ。
ちょっ!触られたら反応しちまうだろが!
「もしかして女にするみたいに触られたのが嫌だったのか?乳首は嫌だった?」
み、耳元で囁くのやめろ!おまっ!なんつーこと聞いてくんだ!きょ、今日は何も、しないんじゃ・・・。
言いながら胸の辺りを撫でてんじゃねぇかよ!あ、でも・・微妙に中心を避け・・・。
チュクッ。
「ふぃ!?」
「耳。本当に弱いんだな?気持ち良いか?」
だ、駄目だ駄目だ!え、えっと?嫌だって拒否しねぇときょ、拒否・・・ひん!
「・・・・・お前・・・本当に・・・」
「・・・・・?」
クリス?何か・・・呆れたような顔だな?
なんだよ。
よくわからないけど、そんな顔するなら手を止めてくれ!
「いいんだな?拒否しないなら了承と受け取るぞ?」
え?・・・え!ちょっとまて!何故ベッドに!向かって引っ張って行く?ぎゃあ!
「服を脱いでくれ。どこまで許されるのか確かめたい」
そんなもん確かめなくていいわーーーい!!
ど、ど、ど、どうしよう!とんでもない事になっちまったぞ!!
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