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番外編 学生時代 怪我の正体
「…これは今住まわせてもらってる家の人に殴られたあとで」
「?今住まわせてもらってる?
お前親は?」
「あっ、ええっと…
最初から話したほうがわかりやすいかな」
町田から聞いた話をまとめると
・両親は町田が幼い頃に亡くなってる
・両親が亡くなってからは親戚の家を転々としている
・今住んでいる家の人は暴力的
…という感じか
「…これはえっとぼくが悪いわけで別にあの人たちが悪いわけじゃなくて
ふ、普段はこんなことしないよ」
未だに親戚のやつをかばおうとしている
「分かったって
…でもお前怪我どうすんだよ
今日みたいにそのまま学校くんのか?」
「?え、うんそうだけど」
キョトンとした顔をして当たり前の様に言う
「…お前その顔鏡で見てみろよ
かなりやばいからな」
「分かってるんだけど
…どうしようもないっていうか…」
絶対コイツ、明日も怪我したままの顔で来るだろ
顔の右側かなり腫れてるのに
「…分かった
じゃ、明日の朝、そうだな…七時くらいに またここ来いよ
それぐらいなら登校してくるやつも少ないし
俺が手当してやる」
「うえぇっ!
そ、そんな前園くんに迷惑かけるし…」
「既に迷惑かかってるし、そのままいられる方が気になって仕方ないんだよ」
じゃ、明日ここで待ってるから
そう言ってうろたえてる町田をおいて家へと帰る
なんでこんな行動をとっているのか俺も
分からない
ただ、放っておけなかった
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