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番外編 学生時代 気まずい

放課後になり、屋上の方へと向かう ……これ返すだけだから そう何度も自分に言い聞かせる 「あっ!幹人」 ふわっと嬉しそうにかなたが笑う どう切り出すか迷いながら 「……これ、落としただろ」 「え?あー!これおれのボールペン! 無くしたかと思ってた、ごめんありがとう」 「別に……じゃ帰る」 足早にその場を去ろうとすればかなたが俺の服を掴む 「まだ何かあるのかよ」 「えーっと……好きな食べ物は!?」 「は?」 うんうん唸りながら俺に意味のわからない質問をぶつけてくる 「……お前何したいの」 「幹人と話したいの!」 ……バカらしい そう思いながらも階段に腰掛ける 「お前の質問に付き合ったら帰ってもいいの?」 「!うん!」 嬉しそうに話しかけてくる かなたがしてくるものなんて小学生レベルの質問ばかり 好きな色は〜とか好きな教科は〜とか…… どうでもいいことだけど何故か俺の胸がふわりと温かくなる ……別に一緒にいるのも悪くないな かなたの質問攻めが終わってまたうんうん唸りだす 立ち上がって 「もうないなら、俺帰るから」 と、帰ろうとすれば 「明日も放課後、ここで待ってるから!」 とかなたが叫ぶ ……来るとか思ってんのかよ バカなやつ

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