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第2話 - ①
毒舌狼ニキと平凡サラリーマン玲二さん
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「腰が、腰が……痛ぇっ」
「その年で、すでに腰痛持ちですか?
まったく……顔は残念、頭は低脳、激貧貧乏でそして腰に爆弾と……ここまで行くと道ばたにいる虫ケラの方がまだマシですね」
「っ、こ、腰はお前のせいだろーが!」
「私のせい?まったく……心外です。
男相手が初めての割りに私が突き上げると、気持ち良さげに腰を振りまくっている誰かさんを思って何度もした……私のせいですか?」
「言うなぁあああ」
も~っ、コイツ嫌だ!
あー言えばこー言いやがって、しかも俺の家なのに、俺よりも家主面して茶を飲むなよ!
……っと
「な、なんだよ」
男前の顔が俺をジッと見ていて不意に心臓が跳ねる
目鼻立ちがハッキリ整った顔の、どう見ても22、3歳の年下野郎
長い手足がまた憎ったらしくて、見た目全部が全部完璧、なのに…
「玲二さん…痛いのは腰だけですか?」
「え?」
「他は痛い所、無いですか?」
「痛い所……?」
これはもしかして、心配してくれている?
口ではああ言ってたけど、良い所もあるかも
と、そう思い若干の感動を覚える
「あ、あぁ…こ、腰だけ」
「そうですか、ここまであからさまに嫌味言っても堪えてない所を見ると、玲二さんって案外打たれ強いんですね。
ああ、違いました。馬鹿は嫌味を言われている事にすら気付いていない……やっぱり残念な人ですね」
可愛くねぇええええ!!
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