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お尻事情

街道から少し離れた山の中で休憩をした。 「トルク、早馬より早いよね?」 「それはそうなんだけど、目立ちすぎるでしょ?」 「確かに。  でもさ、もう、普通に宰相トルクとして知れ渡ってる以上、意味なくない?」 「え?  意味はあるよ、ありありよ!  だって、咲季を後ろから抱きしめながら、入国したいじゃないか!」 あー、そっちね。 時々、トルクがバカになる。 でも、それが僕に関してだから、ちょっと、いや、かなり嬉しい。 「トルク、疲れた?」 獣化したトルクも綺麗だけど、人に戻ると綺麗な髪と瞳、高い鼻梁、凄く素敵でメロメロだ。 「咲季のお尻が背中に当たって、これはこれでご褒美だったから、全然」 「ふふ、好きだよ、トルク」 頬にチュっとキスをしたら、そこじゃないよね、と言って口にキスをされた。 唇がしっかり濡れるくらいのキスをして、どこかで馬を調達しようと言う話になった。 そうなると、どこかの町に寄るしかなかった。 途中の民家だと馬は貴重な財産であり働き手だから、それを分けてもらう訳にはいかないし。 「あとどのくらいなの?」 「馬の足で、夕暮れくらいか。」 「まだ、朝だから、半日はかかるんだね。」 馬にこだわるトルクの意見を尊重すると、明日入国って感じじゃないかな、と推測した。 「ならさ、急いで国に一番近い町まで走って、そこで、馬を手に入れれば一番早くない?」 「そうだな。  それなら、早く着いて観光して、咲季を抱いて、明日入国かな」 いや、抱いては入って無くても… 「じゃ、じゃあ、行こうよ」 「よし、咲季とセックスをするために頑張る!」 あ、バカ発動してるわ、これ。 「あ、ね?  走るの凄く頑張るから、下着つけないで、乗ってくれないかなぁ?」 「ぶっ!  な、何言ってんの!?」 「いやぁ、男の夢って言うかさぁ  ダメ?  こう、直接、咲季の可愛いお尻とか、ペニスちゃんをね?」 宰相トルクはどこへ行った? 「なら、僕がトルクの毛皮で気持ちよくなって、一人でしちゃっても良いんだ?」 「見せちゃダメだけど、それはそれで唆られるな、うん」 顎に手を当てて、尤もらしく頷いてるバカが宰相なんて。 「早く行くよ!  もう、夜ならいくらでもしてあげるから!」 「やくそくだよ!!」 英知様ですか?ほんとに。 それよりも気になっているのは、首が落ちた事。 「アサルトとキリアスの首、落としたのトルク?」 「そうだよー、もう、生かしておけなかったからねー  咲季を逆恨みして刺すとか、もうダメでしょ」 うん、それは、流石にねー。 もう、レオハルトとも解消されてるんだし、自分の天下じゃないの? 「アサルト、レオハルトと上手くやれば良かったのにね。」 「あ、それは無いよ。   だって、穴に突っ込みたかっただけの時に、ちょうどよくあったから挿れちゃったって辺りの理由だからね。」 最悪。 「でも、あの時僕を抱き抱えてたよね?」 「うん、尻尾でね。  ちょろっと触ったら落ちたよ  やっぱり鍛え方も足りないし、弱かったよね」 この人、白闘王だったわ。 うんうん、そうだね、と笑って出発する事にした。 綺麗な白豹は、物凄い速さで駆けた。 さっきよりも、更に速い。 邪な思いは、思わぬ力を発揮していた。 「咲季、寒くない?」 「大丈夫、ちゃんと下着、履いてるから」 「ぶはっ!」 バカ話をしながら走っては休憩をしてを5回ほど繰り返したら、目指す一番近い町に到着した。 かなり大きい町で、賑わいも活気もあった。 今度こそ、観光がしたい! 美味しいものがたべたい! 絶対死守してやる! 顔バレしない様に、僕が宿を取ると提案すると、子供だと取らせて貰えないと言い出した。 いやいや、僕が子供なら、アンタ、子供と エッチしてるやん! 「私が手続きするから、ぜったい!」 なんか、あやしい。 部屋を取ると、まずは観光に出かけた。

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