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三者三様

☆いつもありがとうございます。  本日も遅れ気味にございます。☆ 「咲季ちゃん。  カード練習を再開しよう。  魔法陣のパーツの意味は理解できてるし  組み合わせるコツが分かればすぐに応用が利くと思うよ。」 トリシュが作ってくれたカードは、機能的で覚えやすかった。 そして、あんまり認めたくないけど、子供達はあっという間に!育っていた。 長男がシュリ 次男がフロウ 三男がマロ ただね、やっぱり三男は子豚なのであんまり大きくなってはいないんだけど、成長速度は変わらなかった。 生後20日にもなったら、しっかり人化も出来て、五歳児くらいの子になっていた。 普通の獣人の成長よりもかなり早いらしくて、そこはお父様たちも驚いてはいた。 親バカとは思うけど、頭の出来も良かったんだよなぁ。 はい、僕完敗です。 魔法でも、チビ達は大方の属性のコントロールはしっかり出来るようになっていた。 想像に容易く、僕は子供達に追い抜かれ、頭の出来でも置いて行かれました。 そうなると躾を厳しくしようと思っても、言う事なんか聞いてくれなくなるのもあっという間で、子供達の大好きな人は目下、ワガママを聞いてくれるお父様と、頭の出来が違うトルクとマナイ。そして魔力や魔法に長けているロゲルとトリシュで、口うるさいばかりの僕は最下位になっていた。 特に長男のシュリはやんちゃで、台風のように周りを巻き込んで、騒ぎが大きくなるような状態だったから、特に口うるさく言ってしまっていたと思う。 下の二人は、周りも黒だからという思いがあるのか、差別ではないんだろうけど小さな区別をしている感じだった。 「シュリ、ね、そんなことしたら、玩具だって痛いし嫌だと思うよ  それにごめんなさいとかありがとうは大事だから、どんな人にもちゃんと言わなきゃ、ね?」 「おかあさまは、言うばっかりで、嫌い!   シュリくんわるくないもん!  ちゃんと、マホウだってつかえてるし!」 「しゅりくん、わがまま。  いじわる、嫌われっ子になる。」 「フロウ!そんな事言ったらダメ。  誰だって嫌われたくないんだから、そのために、今我慢したりするんだよ」 「あのね、シュリくん、ほんとはね、凄く優しいの。  マロちゃんが困ってたから、玩具、動かなくしてくれたの」 「ん?どういうこと?」 「あのね、マロちゃんの、玩具  ロゲルおじしゃまが作ってくれたんだけど、  マロちゃんを追いかけてくるから、泣いちゃったの  そしたら、シュリくんが助けてくれたの」 あー、僕やっちゃったなぁ。 もっと見てなきゃいけなったのに。 「シュリ、ごめんね。  ちゃんと見てて上げられなくて。  マロを守ってくれたんだね  お母様が本当に悪かった。  ごめんなさい」 「う、うう、シュリくん、悪くないもん  悪いの、ロゲルおじしゃまだもん  マロちゃんがかわいいっていいながら、意地悪するから!」 「しゅりくん、やりすぎ。  それにわがまま。  おかあさまは弱くない。  でも、バカにする。  だから嫌われっ子になる」 フロウ…。 端的過ぎて、分かりにくいよ。 「シュリ、ありがとうね。  マロは一番小っちゃくて、皆から遅れちゃうから  いっぱい見てくれてたんだね」 「お母様はシュリの事大好きだよ」 「まろちゃんは?好き?」 「#ふおう__フロウ__#は?#ふおう__フロウ__#の事も好き?」 「三人とも可愛くて大好きだよ  生まれてきてくれたのが嬉しいよ」 「う~  シュリくんもお母様すき」 あぁ、なんて良い子たちなんだ。 涙出ちゃうよ、僕。

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