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第5話 2/4

「ん…………」  窓から入ってくる光がまぶしくて、目が覚める。  ちょっと早いかもしれないけど朝ごはんの準備をしようかな。 「よっと、」  ぽいんっ。 「? …………わっ、なにこれ!?」  裸のまま起き上がった途端に、胸元に違和感。  見ると、女の子のようにおっぱいが出来ていて。 「せっ、聖司さん!!」 「ん? ………どした、千紘…………」  思わず聖司さんを揺すぶると、まだ眠い目をこすりながら聖司さんも起き上がる。  ぽよよんっ。 「! な゙っ、ぅがぁぁぁぁぁーーー!!」  胸元を見た瞬間、聖司さんは絶叫する。 「ちょ、ちょ、これはっ、ちょ、」 「な、なんでだろ? なんで急に、………え? 夢、なのかな?」 「アホか! 原因はあの変態外道野郎のせいに決まってるだろ!!」 ←正解です。  う………またこんなことになっちゃったんだ。  恐る恐る、下の方にも手を伸ばしてみる。 「どうしよう聖司さん、下もなくなってる…………」 「ま、マジか? ………うっ、うえぇっ…………」  急に聖司さんは口元を手で押さえて、えずきだす。 「聖司さん、どうしたの?」 「うぅ………お、俺、女の裸ムリなんだよ…………」 「えっ?」 「子供んとき行った旅行先で、温泉行ったらキッツイおばさんの団体に囲まれて………面白半分で抱きしめられるは、あげくにちんちん突っつかれるはでトラウマになっちまって………うぅっ、」  真っ青な顔になって聖司さんは枕で顔をうずめる。 「聖司さんっ! 大丈夫!?」 「む、無理…………オマエも女の体になっちまってんだろ?」 「そ、そうだけど…………あ、」  僕は慌ててそばに脱ぎ散らかしていた自分の服を着る。  そして、毛布で聖司さんの体をぎゅっと包み込む。 「聖司さん、これでどう?」 「うぅ………当たってる………俺の体に、おっぱいが………」 「確かに聖司さんのおっぱい、すごく大きいもんね」 「うえぇっっ! 想像させんなよっっ!!」 「ご、ごめんっっ!!」  どうしよう…………やっぱり、聖司さんがいつもしてくれるみたいに。 「っ、千紘オマエ、どこ行くんだよ!?」 「博士のところに会いに行ってくる!」 「やめろオマエ! 何されるか分かったもんじゃねぇぞ!!」 「だって聖司さん動けないし、明日からまた仕事でしょ?」 「う………仕事、………こんな体で、し、しご……と…………」 「聖司さん!? 聖司さんしっかりして!!」  うなされたようにつぶやくと、そのまま聖司さんは気を失ったように目を閉じてしまった。 「っ。」  僕は口をキュッと引き締める。  いつも、こんなとき聖司さんは僕を守ってくれるから。  今日は僕が聖司さんを助ける番だもんね!

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