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第5話 3/4

【Kamiya side】 「むむむむむー…………悪霊退散! エロイムエッサイム!  キェェェェーーーーーー!!!」  ザッパァ!  こっそり隠し撮りした聖司くんの写真に神谷博士は大量の塩をぶちまけます。 「天才科学者と呼ばれるお方が非科学的なものに走られるお姿………なんと痛々し、いたたまれな、………お労しい」  塩壺を抱きかかえながら市原くんは嘆きます。 「ぬぅをぉぉぉ!! 憎い! あの男が憎い!  この天才科学者を差し置いて愛しのちーちゃんをゲットし、この私が夢見ていたプレイをのんきに楽しみやがって………!  あの極悪非道で下劣な悪魔め、許せぬ! 絶対に許せぬぞ!」 「博士、落ち着いてください、すでに全ての下準備ができてるではありませんか」  バンバンと机を叩く神谷博士を、市原くんがたしなめます。 「確かに。あの二人はすでに私の薬で侵されている………今までの薬と、今後の薬の融合で初めて効果が発揮される仕組み」 「つまりは、すべてに薬を混入させてもあの二人以外は何の反応も出ないというわけですね」 「市原くんにはずいぶん苦労をかけたからね………これで手間は大幅に減り、そばにいても怪しまれることはなくなる」 「ありがとうございます。博士の頭脳とお心遣いには本当に頭の下がる思いです(棒読み)」  ピンポーン………  と、神谷(略)研究所に控えめなインターホンが鳴り響きます。 「ちっ、ちーちゃん…………!」  ドアホンを見て神谷博士は声がひっくり返ります。 「いいっ、市原くん、今すぐシャワーの準備を! あぁ、ベッドメイキングも忘れずに!  それとも地下の磔台かブランコに乗ってもらおうか………!  さぁ、縄と催淫薬と電マとケツ割れパンツとハンディカムの充電の確認を!!」 「博士、服を着て下さい、とにかくまずは応じるのが先決かと」  落ち着かせた市原くんは、静かに隣の個室に隠れます。 「は~あ~い~、ちーちゃん、今日は一人なんだね、どうしたのかなぁ?」  そして、神谷博士は嬉々としてドアを開け、千紘くんを招き入れます。 「博士、あのっ、実は…………」  目の前でもじもじするちーちゃんの姿に博士のボルテージはぐんぐん上がります。 「あの男と喧嘩でもしたのかね? それともバイバイしちゃったのかな?」 「それは違いますっっ! あの………もしかして、これ、博士の薬なのかなと思って………」 「ん? 一体どうしたというのかね?」 「あのっ、僕と聖司さんの、か、体が女の子になっちゃって………」 「それはそれは。災難だねぇ」 神谷博士★恋の魔法薬 禁断BODY! イブりんご❤ 「これ、博士がやったんですか? こんなこと聞くのは失礼だと思うのですが………」 「あぁ、ちーちゃん、君はどこまでも優しい子だねぇ………よくそう思われるんだよ、こういう立場だとね、誤解されることも多くて私はいつも孤独なんだよ」 「でも、聖司さんがやっぱり博士のせいじゃないか、って」  ちーちゃんの言葉に神谷博士の片眉がチリリと動きます。  そして、あることが浮かびます。 「ちーちゃん、これはちーちゃんを狙う他の科学者の仕業だよ。  困った人もいるもんだ。私はこないだのことで素直に身を引いてる立場だからね。  そうだね、少し時間をくれたら解毒剤を作れるかもしれぬ」 「ホントですか?」 「ふふふ。身を引いたとはいえ、私はちーちゃんを大事に見守りたいと思っているからね。  ………ところでその聖司さんとかいう男は今、どうしてるのかな?」 「聖司さんは女の子の裸にトラウマがあって、そのまま寝込んじゃって………お願いします! 聖司さんが苦しんでるんです!」 「あぁ、本当に君は天使の生まれ変わりだね…………ふふ」  ちーちゃんのほんのりとしたセーター越しの胸のふくらみを見ながら、神谷博士はいつものように不敵な笑みを浮かべるのでした。

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