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第七章・6
芳樹は半狂乱の青葉から枕を奪い、その顔を目の前にさらした。
「青葉、私はここだ。ここにいるから、安心するんだ!」
「芳樹さん……、芳樹さん!」
芳樹は青葉からペニスを抜き取ると、真正面から抱きしめた。
「大丈夫。大丈夫だ」
「芳樹さん……」
そのまま青葉は、気を失うように眠ってしまった。
ぐったりと力尽きた、細い身体。
「青葉、ゆっくりお休み」
彼をていねいに拭き清め、パジャマを着せてやった。
毛布を掛けて、寝室を暗くした。
「私のコレは、どうしようか」
硬く勃ったままの、芳樹のペニスだ。
行き場を失った性欲が、悲鳴を上げている。
仕方なくシャワーを浴びながら、自分で処理した。
「まさか、この年になって独りで抜く羽目になろうとはね」
これも天罰か、と笑った。
だが、罰を受けただけのことは返ってきた。
青葉が、私に助けを求めてくれた。
私を、味方だと認めてくれたのだ。
シャワーを終え、芳樹は寝室へ戻った。
すやすやと眠っている青葉の隣に潜り込み、彼に腕枕をして眠った。
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