55 / 169

第八章・6

「青葉ぁ、今ナニ考えてる?」 「ぅんッ。芳樹さんのコトですよ」  嘘だね、と芳樹は青葉の乳首をつまんだ。 「あんッ!」 「心ここにあらず、って顔してる」 「そんなこと、無いです」  大きなバスタブに二人で浸かり、芳樹と青葉は向かい合わせに座っていた。 「私が妙な宿題出したから、かなぁ?」 「違います」  今度は、青葉の方から芳樹にキスをした。  こうすると、芳樹は悦ぶ。  一方通行の愛撫にはない、愛し愛されているという繋がりを感じるのだ、と彼は言った。  青葉は芳樹の咥内に舌を差し入れ、丹念に舐めていた。  やがて芳樹の舌が擦り付けられてくる。  二人の舌は擦り合い、絡まり、熱い昂りをもたらして来る。 「んっ、あ。ふ、ぅん……。芳樹、さん……」 「好きだよ、青葉」  は、と青葉は目を開いた。 (これだ! ハロウィンのアイデアが浮かんだ!) 「ほら、また。心がお留守になってるぅ」  こんどは不意打ちでペニスを掴まれ、青葉は悲鳴をあげた。

ともだちにシェアしよう!