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第十三章・7

 あぁ、ダメ。  僕、もうダメ。 「あぁあ! はぁッ! ヤぁッ、あッあ! あぁあん!」  芳樹が一突きするごとに、青葉は精を吐いていた。  いつのまにか、邪魔なパジャマは全て脱ぎ捨て、二人は素裸で愛し合っていた。 「芳樹さん! 芳、樹さぁんん!」 「好きだ、青葉。愛してる」 「あ、ヤだ。また、またイッちゃうぅ!」  脚を大きく広げ、青葉は芳樹を受け入れていた。  その白い腹は、自らの精でひどく汚れている。  芳樹の汗が、その体液の中に混じる。  何だ、これは。  この興奮は、何だ。  青葉が甘い悲鳴を上げ、引き攣るたびに、芳樹は眩暈のする快感を覚えていた。  これまでに経験のない、愉悦。悦楽。  南国の大気のように絡みついてくる、快感。 (まさか、青葉。発情したのか?)  そう考えた途端、タガが外れたように芳樹は青葉の体内に射精していた。 「っく、うぅ、あ! はぁ、あぁぁあ!」 「青葉。私の、青葉!」  髪を振り乱し、背を反らせる青葉を、芳樹はしっかりと抱きしめた。  肌と肌をぴったり合わせ、擦り付け合い、濡れたキスを何度も何度も交わした。

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