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第二十一章・7
「青葉は退院したら、土門家の戸籍に戻ることになってる。怜くんと彼は、本当に双子の兄弟になれるんだ」
「それで? 七浦は青葉くんと一緒になるのか?」
「そのつもりだけど、もう少し先にしようと思ってるよ」
青葉の実の母・妙子。
彼女の強い希望で青葉は高校に入学し、成績次第で大学にも進学する手配になった。
『それは、土門家の人間としてふさわしい教養を身につけさせる、ということですか?』
『いいえ。怜と対等な会話ができるようにさせるため、ですわ』
妙子は、この双子の兄弟が真に打ち解け、支え合っていけるようにと考えていたのだ。
「さすがは母親。先の先まで見据えてるな」
「私も、彼女には頭が上がらないよ」
紙コップに入ったコーヒーを飲み、芳樹は微笑んだ。
それは一息ついたような、穏やかな笑みだった。
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