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久しぶりに湯船に浸かっていたら逆上せてしまった。 火照った身体を涼ませるため、さっさと着替えて脱衣所を出ると、時計は一時を指している。「さすがにリラックスし過ぎたな〜。」と独り言をこぼしながら、まだ明かりのついているリビングへと向かった。 キョウヘイ、まだ起きてるのかな。 するとソファから規則正しい寝息が聞こえ、覗き込むと キョウヘイは丸くなって眠っていた。 「こんなところで寝てたのか。」 「風邪ひくぞ。」と肩を揺すると「あれ、アキラさん遅かったですね。」と寝ぼけ眼で話す。 「もう一時ですよ…。アキラさんて、結構長風呂なんですねえ。」 目を擦りながら、再び眠りにつこうとするキョウヘイを起こす。 「おい、ここで寝ちゃダメだって。ベッド行け。」 「いいですよ、俺ここで。ジャージあったかいから全然寒くないし。」 「そーじゃないんだってば。」 横になっているキョウヘイの腕を、肩に回して起き上がらせた。このまま寝室に移動させようと一歩踏み出すが、以外と重い。そういえば割とガタイ良かったな。と水槽に入っていた時の事を思い出した。 軽い感覚で持ち上げたが、見かけによらずしっかりとした身体に驚いてふらつきながら寝室へ運んだ。 せっかく風呂入ったのに、また汗かいちまったじゃねえか…。額の汗を腕で拭いベッドから離れようとした時、キョウヘイが部屋着の裾を掴んだ。 「またソファで寝るの?」 「そうだよ。」 「アキラさん家なんだから、ベッドで寝てよ。」 「そうは言っても…。」 「じゃあ一緒に寝よ?ソファじゃ疲れ取れないでしょう?」 そう言って布団を捲る。 流石に男二人じゃ狭いだろう。と渋っていると「寒いから早くしてよ〜。」とキョウヘイが急かす。 「早く〜。」 「分かったよ。」 言われた通り大人しく布団に入ると、「やっぱ狭いね。」とキョウヘイが呟いた。 「だから言ったじゃん。」 「えー、でもあったかいでしょ?」 そう言って布団を目元まで上げると、ふふ、と肩を上げて悪戯そうに笑う。キョウヘイの見せたその姿に一瞬胸を締め付けられたが、穏やかな寝息を立てているキョウヘイを見て、ざわついた胸をぎゅ、と握った。

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