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第21話

 友達は僕を見ていた、掠れた声を漏らすカサついた唇。  それでも僕の中にいる友達の性器は僕を欲しがり猛っていた。   命が漏れ出すように、僕を欲しがっていた。     「嫌だ」  泣いた。  死んで欲しくない。  でも、腰を掴んで、友達の性器を僕の腰ごと捏ねられる。  動かされる度に擦りたてられる僕の穴は、貪欲に快楽をむさぼる。    友達が苦痛のように叫ぶ。  死にに行く生き物の声だ。  その分甘く、僕の中で性器が僕の襞を裏返し、奥を突き立てる。  「嫌・・・気持ちいい・・・嫌ぁ」  僕は叫ぶ。  その声を唇に塞がれ、また厚い大きな舌に口を犯される。  気持ちいい。  喉ちかくまで舐められるのも。  舌を擦られるのも。  甘く舌を噛みながら吸われるのも。  ビクビク身体が震えて、それが穴の痙攣になり、友達のものをしぼりとる。  友達の命がまた、僕の中で爆ぜた。  「ぐひぃ」    僕は塞がれた口のまま、呻いた。    友達の命が甘い。    口の中の化け物の唾液を飲み込むように、僕の穴も友達の精液を欲しがっている。  嫌だ。  嫌だ。  僕の友達。  僕をまもろうとしてくれて、犯される僕を見ても逃げないで、ずっと側にいてくれると言ってくれる友達。  友達。  大事な友達なんだ。  お願い。  殺さないで。  僕は願った。  願ったのだ。  ため息が聞こえた。  化け物がため息をついたのだ。  腰を掴んで持ち上げられた。  ズルっと友達の性器が抜けた。    「んふっ」  僕は抜ける感覚にまた、射精した。    友達の身体が、はじきとばされた。  化け物が、放り投げたのだ。  でも、涙を指でぬぐい取られた。  見えない大きな指は優しくて、化け物が僕の願いを聞き届けてくれたのはわかった。  友達が死ぬ前にやめてくれたのだ。  でも優しく頬を撫でられた後、穴にデカい、デカすぎるそれをあてがわれた。    嫌だ。  そう思う。  欲しい。  そう願う。  拒否しなきゃいけないのに。  拒否しなきゃいけないのに。  僕は。  自分から腰をあげて、それを向かいいれた。  

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