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第14話
時折、蝋燭が音を立てて揺らめいた。
その揺れる影は、仰け反った細いものと、それを抱え込む二つのものが壁に揺れていた。
「あッ…イク…ッ」
びくびくと腰を突き上げ、レグニスはエィウルスの咥内へ精を注ぎ込んだ。
一滴も零さず口に含んだままのエィウルスを、レグニスは微笑を浮かべ手招く。
「おいで。私の中に入りたいんだろう。それに、私に、『それ』を」
エィウルスの顎を掴み、その唇に噛みつくように口付ける。エィウルスの咥内に残った白濁の粘液を、舌で絡め取りながら、その手は、エィウルスの雄を己の秘孔に押し当てた。
その細い腰を掴み、エィウルスは押し進めた。
「ァ…ア…ん…っ」
亀頭が小さな秘孔を押し開きながら、入り込む。その両えらが抜き挿しされる都度、レグニスは甘い声を上げた。
「もっと…奥まで、挿れて…」
頬を紅潮させて懇願するレグニスは、エィウルスの咥内から奪った己の精液を滴らせた。それを、エィウルスは見逃さず、舐め上げる。
舌が再び絡み合い、寝台に押し付けられるまま、レグニスはその精液をエィウルスに与えた。二人の舌が離れる度、白と、赤の糸が伸びた。
「…私の味はどうだい。甘美だろう…」
上気した吐息と共に、その舌を差し出して見せる。その表面は、血に濡れていた。
「私にももっとおくれ、おまえの種を…ほら…ンッ…」
レグニスは肘を着いて、上半身を起こすと、再び唇を重ねながら自ら腰を押し付ける。
エィウルスはその舌が滴らせる赤い雫を吸い上げ、更に激しく己の雄の抜き挿しを繰り返した。
濡れた音が響き、肌を打つ音と共に部屋に響いた。
「あッ…ぁン…ッ、ぁ…アッ、もっと奥…ッ…ぁあ!」
細い指で、レグニスは己の雄を扱き出すと、エィウルスがその手を包むようにして愛撫した。
「ああ…イク…ッ…ぁあッ」
四肢を痙攣させ、その雄からは勢いよく精液が白い腹の上に吐き出された。
ツンと鼻を突く匂いが辺りに漂う。
まだエィウルスと繋がったまま、弛緩したその身体を寝台に投げ出すと、レグニスは己の腹をなぞった。指で精液をすくい上げ、舐め上げる。
「さぁ、お前の番だ、エィウルス」
レグニスは誘うように腰を浮かせた。エィウルスはその細い腰を掴み、寝台へ押し付ける。
エィウルスは、一度全てを引き抜き、レグニスの腹に出された精液を指に取り、己の雄へと擦り付けた。その一瞬、エィウルスの背筋が痙攣する。
その双眸は、群青から紅に変化し、正気を失っていた。
「…いつか、私に何が欲しいか、お前は尋ねたな」
小さな唇を舐め、レグニスは微笑を浮かべる。
「それも、もうじき結実する。お前と、私がこうして交わるたびに」
エィウルスが、腰を速め、レグニスは寝台へ身体を投げ出した。
喘ぎよりも、その美しい顔に笑みを浮かべ。
「子を、成すように、な…」
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