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第9話

「どうするか...ひとまずどっか隠れられそうなとこ探すか」 おれは隠れられそうな所を探そうと非常階段を使って下に降りた 「にしてもこのマンションでかくね?これならワンチャン逃げられそう」 ここで俺はあることに気がついた 「てか、俺GPS付いてなかったっけ...は?!アイツずるくね?!」 どうして成世がルール(?)話してる時に気が付かなかったんだよ…! 隠れても無駄ってこと?真っ向勝負で走って逃げるしかないんかよ... 俺は中学の時サッカー部に入ってたから体力はある方だと思うが 引退して一年以上経ってるし高校に入ってからは運動といえば 体育の時間しかないし体力はたぶん中学の時よりは落ちていると思うし…… 「やばい...一日中アイツのそばにいて遊ばれるのはやだ!」 (てか、あと何分だ?) スマホを開き設定しておいたアラームを見ると残りは20分程だった 「ずっとここに居るのもなぁ、移動するか」 俺はあれからエントランスの方へと向かった 「どっかいい感じのとこないかなぁ」 マンションの中をうろうろして来たが見た人の殆どが厳つそうな人だった (ヤクザって感じの人多くねぇ?) そう思いながら俺は進んで行った (成世side) さくが玄関から出て30秒がたち俺も出てスマホのアプリを起動する 我ながら卑怯だとは思うがさくに付けてあるGPS機能をアプリで見ながら マンション内を歩く、さくの動きからして多分隠れられそうな所を探していると思う 残り時間は20分程調べた情報によるとさくは中学時代サッカー部に 所属していたらしいから体力はある方だと思うけど高校入ってからは 体力は落ちていると思うし俺なら追いつくでしょ そう思い俺はスマホをしまい、さくの行きそうな場所に先回りする事にした (咲人side) ただいま俺は迷子中…… だって俺成世の部屋から出させてもらってないし最初は逃げるのに夢中で マンションの中なんてよく見てないし迷子になるのはしょうがなくね? でもこれだと逃げんのに不利じゃね? 今更ながらこのゲーム色々と俺不利じゃん。 【残り10分】 下を向きブツブツと文句を言いながら取り敢えず歩いていくと 視界の上の方に人の足が見え顔を上げると 「見つけたニヤ」 「……ゲッ」 俺は危機を感じ元来た道を走り出す 「あっ!待て」 待つわけないだろッ! てか、成世足早くね?! 絶対捕まりたくない!!

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