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第28話

俺は部屋に入って昨日から制服のポッケに入れっぱなしだったはずのスマホを取り出そうとした …あれ? スマホない…持ってかれた? 持ってくとしたら成世は昨日帰ってきてないはずだから日高さん…? 成世に言われて日高さんが持ってったんか? 「2人との連絡手段無くなったし…最悪」 「咲人くん、どしたのいきなり部屋に行って」 「俺のスマホ日高さんが持ってんの?」 「あー、細かく言うと京希さんが持ってって組長に渡した」 「やっぱそうか」 俺はそう呟くとソファに無造作に 座って意味もなくテレビをつけた 「咲人くん、そろそろご飯食べないと」 「いい、食欲無い…」 「でも朝も昼も食べないって体に良くない」 安積さんは眉毛を下げて言ってきた 「俺の事心配すんならここから出せよッ!」 「ッ咲人くん!」 バタンッ 俺は安積さんに向かって怒鳴り部屋に駆け込んでベットに潜り込んだ 関係の無い成世の指示に従っているだけの安積さんに八つ当たりをした 「ゔッ…ヒクッ、、グス」 俺はまた泣き出した今度は聞かれないように布団を被り静かに ヒクッ…ヒクッ… 俺の涙腺壊れたんかなッ… その日も泣き続けてそのまま寝てしまった ヌクッ 俺は起きて着替えてから部屋を出た 「おはよーって目腫れてるけどどうした?!」 昨日に引き続き安積さんが家にいた 泣きすぎて腫れた俺の目を見て驚いていた 「あ、いやちょっと…」 「これで冷やしとけよ」 と急いで作っていた氷の入った袋を渡してきた 「ありがとうございます…」 「ふぅー、」 俺は今ソファに座りながら腫れた目に氷を当ててダラン としていた そこに安積さんがやってきて 「咲人くん今日こそは食べさせるからな」 と少し睨みを効かせた目で言ってきた 「ゔ……でも食欲無い…し」 「でもじゃねぇ、」 はい… と俺は安積さんの圧に負けて言ってしまった カチャン 「もういらない、」 「はぁ?!まだ半分も食べてねぇじゃん」 安積さんは俺がいらない と言うと少し声の大きさをでかくして言ってきた 「食欲ないって言ったじゃん!」 俺もつられて声を大きくして言った 自分の目に涙が溜まってきたのがわかる 多分情緒不安定になってる 「…しょーがねぇな、食べないよりはいいか」 安積さんは困ったようにそう言った

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