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第69話
次の日もまた次の日も成世が帰ってくるのは日付が変わるギリギリであの甘ったるい匂いをつけて帰ってきた
琉晴は次の日には風邪が治り学校に来れるようになった
もちろん琉晴にこの間の出来事は話してある
「咲人ー、大丈夫?」
「…ん」
俺は今顔色が悪いらしい、暁夜にもちゃんと寝てるのか聞かれたりクラスメイトにも心配された
「理事長もなんか言ってくれればいいのにな」
「咲人、今日は言えるといいな」
その日俺は良い友達を持ったなと思いながら家に帰った
これ以上心配かけられないし、、
11時頃昨日までより少し早く成世が帰ってきた
俺は靴を脱いでいる成世の背中に思い切って抱きついた
その時もやっぱりあの匂いがした
「さく、なに?」
「ッ…な、なるせッ…おれ、、この匂いやだァ…ごめんなさいヒクッ」
我慢が出来なくなり色々な感情が溢れてきて泣きながら言葉を発した
「さく……」
「おれのごと、、やにッ…なった?」
そう言うと上から深いため息が聞こえてきた
やっぱり、いやになった……?
すると成世は体の向きを変えて俺を抱きしめてきた
「さく、ごめん、そうじゃないんだよ」
「俺のことッ…やになって女の人のとこ…行ってたんじゃッないの?」
「そんな訳ないでしょ、俺にはさくだけだよ」
「ほんと…?」
「ほんとだって、取り敢えずお風呂行こ?」
「…ん」
そのまま2人でお風呂に行った
「あーあー、目赤くなっちゃった」
「誰のせいだよ…てか、そうじゃないってどうゆう事」
俺は湯船に浸かって落ち着いたのかいつもの感じを取り戻していた
「いやー、あれはお仕置きというか…ね」
「は?!あれがお仕置きってどーゆう…」
女の人の匂いをさせて夜遅くに帰ってくるのがお仕置き?
「あの匂い俺が買ったやつで他の女の匂いじゃないんだよ」
「なんだよそれ」
俺が必死に悩んだ意味なかったって事じゃん
「ほんとごめん、ちょっとやりすぎた」
「ちょっと所じゃない…俺もごめん…なさい」
仲直り?が済んだところで俺が逆上せそうになるから上がることにした
「さくー、髪の毛乾か…」
髪の毛を乾かす前に俺は成世に正面から抱きついた
「え、ちょ可愛すぎるんだけど」
「うるさい…」
ここ数日違う匂いをした成世しか見ていなかったからか俺も同じ匂いの筈なのに凄く落ち着く感じがする
「さく、好きだよ」
「俺も……すき」
俺が言ったすぐに成世が力強く抱きしめてきた
「なるッせ苦しい…」
「ごめん、ちょっとこのままで居させて」
数分間抱きつかれた後に髪の毛を乾かしてそのまま久しぶりに2人で寝た
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