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第71話

成世に渡された服に着替えてから成世のことを見た 「……ちょっと待て」 「ん?どうかした?」 「どうかしたってどうみたっておかしいだろ!」 「え?おかしい??」 こいつ、、俺が言いたいことわかってるはずなのに 「なんで…なんで服装一緒なんだよ!」 成世に渡された服に着替えたまでは良かった問題は成世の服装 俺が着たジャケット、ズボンどう見ても成世とおそろい 違いといればジャケットの下が俺はフードついてることくらい 「やって見たかったんだよねペアコーデ、じゃ行こっか!」 「知らね、俺これ脱ぐ」 ジャケットを脱ごうとした 「ダメ、今日いつもより寒くなるらしいから着てて」 「えぇー、、」 でた、成世の過保護…寒くなるっていうて5月の寒さだろ 最近はどちらかと言うと暑い感じだったし 「で、どこの美容院?」 成世に聞かれて店のホームページを見せる 「ここ、従兄弟の店だからいつ来てもいいって言われてる」 「わかった、先にいく?」 「うん」 逸希にぃと会うのいつぶりだ? 前に切り行ったのが2月くらい?だから3ヶ月ぶりか 「ここであってる?」 「うん、あってる」 マンションから車で数十分のところに逸希にぃの店はあった いつも通りに店の扉を開けて中に入る 「おぉ!さく〜〜!!やっと来たか」 入った途端に俺に気づいた逸希にぃが勢いよく近づいてきた 「う、うん久しぶり逸希にぃ」 あまりの勢いにちょっと押されながら挨拶を返す 「ところで、そちらは?」 身長が高くてイケメンで存在感がありまくる成世をチラッと見ながら聞いてきた 「あ、これは藤沢 成世っていう人色々あって俺が今お世話になってる人」 「これ言うな、どうもこんにちは藤沢 成世と言います」 すっげぇ外ズラの笑顔だ… 「こんにちはさくの従兄弟の木下 逸希(きのした いつき)です」 「さくがお世話になってるようで、ありがとうございます」 「いえいえ、もっと甘えて欲しいくらいですよ」 ね、と俺を見下ろしながら言ってきてなんか恥ずかしくなって目を逸らした 「で、今日どうする?」 少し話をした後に逸希にぃが聞いてきた どーするか…… どうすればいいのか決まらないから成世を見た 「ん?あぁ…じゃあ全体的に軽くして後ろとサイドちょっと刈り上げて前髪は目にかからない程度で」 俺の言いたいことがわかったのかざっくりと注文をした その後細かいところを逸希にぃに伝えて1時間くらいで終わった 頑張れば結べそうなくらい長かった髪はサッパリして最近多いマッシュヘアみたいな感じになった 「逸希にぃありがと」 「おう!また何時でも来いよ」 ニカッと笑って俺の頭をわしゃわしゃ撫でてきた 久しぶりに逸希にぃに撫でられてちょっと表情が緩む さっきから成世からの視線が痛い気もするけど… 「そーいえば、さくスマホ変えた?母さんが連絡つかないって言ってたぞ」 あ…やべ、、月に数回亜紀さん(逸希の母)から連絡来るの忘れてた 「まぁ、、うん…」 親が死んだ時に亜紀さんたちが俺を引き取るって言ってくれたけど定期的に連絡取る事にして一人暮らしを選んだ チラッと成世を見るとしょーがないと言わんばかりの顔で見てきた この顔を渋々許可してくれてるな 新しいスマホに逸希にぃと亜紀さんの連絡先を入れて店を後にした

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