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第72話
俺たちは今成世の運転でショッピングモールに向かっているところだ
さっきの事で不機嫌になるかと思ったけど見た感じ大丈夫そう
改めて見るとやっぱりコイツ顔はカッコイイんだよな
そんな事を考えながら成世の運転姿をスマホで撮った
「…?さくどうしたんいきなり写真なんか撮って」
「え゛…いや、別に」
バレるよなそりゃ
なんかニヤニヤ見てくるし撮らなき良かったと思いながらもスマホの背景にしといた
少ししてショッピングモールに着いた
「さく、離れないでね?」
「俺そんなに子供じゃねぇし」
コイツ俺のこと子供扱いし過ぎだろ
ふらふらとショッピングモールを歩き回りながら成世の目当ての店に向かう途中俺のスマホが鳴った
「え?誰……あー」
「だれ?」
成世が見下ろすようにして俺のスマホ画面を見てきた
「さっき言ってた亜紀さん、俺の伯母さん」
「でていい?」
「いいよ」
少し端に避けてから電話に出た、もちろん成世も着いてきた
「もしも…」
『さっくん!!!連絡先変わったなら早く言いなさいよ!!』
もしもしと言い終わる前に勢いよく言われて思わず顔が引きつった
「亜紀さん…それはごめんって…逸希にぃにも言ったけど俺いまお世話になってる人いるから、大丈夫だよ」
『だとしてもよ!連絡つかないし家行っても退居したって言われるし心配したの
よ?!』
心配かけたのは悪いと思うけど、、ヤクザに拉致監禁されて今付き合ってるとか言えねぇ……
亜紀さんそうゆうのに偏見はないと思うんだけどなぁ…
「いや、もう…ごめんなさい!」
『もう、しょうがないわね、その代わり今度絶対に家に来なさいよ、わかった?!』
「はいっス!!じゃ!」
亜紀さんからの電話を何とか終えて近くにいた成世の方を見る
てか俺、成世に何も聞かずに行くって言っちゃった…
「終わったの?なんか凄そうな人だな」
「う、うん…なんか過保護って言うか何と言うか」
「あ成世…俺、今度亜紀さん家に来いって言われて行くって言っちゃった」
いい? と聞くと少し悩むような素振りをした
「…新沢連れてくならいいよ」
暁夜を連れてく?…マジで言ってんの
「なんで、だって伯母さん家だよ?」
危ないわけでもないじゃん
「どこに敵がいるか分からないじゃん」
「だとしても連れてく必要ねぇじゃん!どう考えたって不自然!」
甥っ子がチャラい男連れて家来たら不思議に思うもんだろ
「はぁ…わかった、でも送り迎えは絶対ね」
「分かってる」
「じゃ、行こ」
俺たちはまた成世の目当ての店に向かうことにした
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