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第75話

「いただきます」 遅めの昼ごはんはパスタとサラダだった 今日はこの後タルトが待ってる ちょっと楽しみなんだよな 「さく、アイツらって誰?」 「あー、前までは俺と柊輝とあと2人で遊んでたんだよ」 「名前は?」 「??石田 悠真(いしだ ゆうま)中澤 颯也(なかざわ そうや)だけど」 悠真と颯也は高校入ってから仲良くなって、親が死んだ時も3人が支えてくれたから何とか立ち直ったって感じだ 「さくはさ、遊び行きたい?」 「うん」 「そうか、この件はちょっと待ってて」 「わかった、」 これはOK出るのか?微妙な感じ… 「ご馳走様…お腹いっぱい」 朝同様何とか食べ終わりお皿を成世が持っていく 「ケーキどうする?」 「後で…」 ドサッとソファに横になってテレビをつける そのままバラエティ番組を見ながら時間を潰した 「さく、ここおいで」 ぽんぽん自分の足の間を叩いて言ってきた 「えー、、」 嫌そうな顔をしながらも成世の足の間に座った 「…なに?」 「んー?さくさ、あの約束覚えてる?」 約束…?なんの約束だよ 学校?スマホ? 頭の上にハテナを浮かべながら成世の顔を見た 「さくが学校に編入する前に鬼ごっこやったじゃん」 あー、あの俺に不利すぎた鬼畜鬼ごっこ 「うん」 「その時の罰ゲーム」 「罰ゲーム?…………あ」 思い出した、俺が負けたら1日中成世の好きにされるってやつ なんで覚えてたんだよ、、 「思い出した?それ明日ね」 「は?!唐突すぎんだろ…」 せっかくの日曜日なのに、休めそうな気がしない 「てか、明日仕事じゃねぇの?」 「さくも一緒に連れてくよ?」 当たり前でしょ みたいな顔で覗き込んでくんなよ… 「はい、決まり、ケーキ食べる?」 「ちょ……食べる」 これ以上言っても無意味なことはもうわかっている 取り敢えずケーキ食べよ フォークで1口サイズにケーキを取って口に入れる 「…!んまッ」 今まで食べたケーキの中で1番美味しいかもしれない 「フフ美味しい?」 成世は俺の前に座ってコーヒーを飲みながらケーキを食べる俺を見ていた 「成世も食べる?」 「じゃあ、さくが食べさせて」 「何言ってんだよ、自分で食べろよ」 「いいじゃん、早く、早く」 成世は口を開けて俺を急かしながら待っている 「も…はい!」 俺は埒が明かないと思ってフォークに乗せたケーキを突っ込むように成世の口に入れた 「ありがと」 満足そうに笑いながら言ってきた 俺は恥ずかしさを誤魔化すようにケーキを食べることに集中した この後ケーキを食べてお腹いっぱいになった俺が夕飯を食べきることが出来なかったのは言うまでもない

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