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第76話
今日珍しく成世より早く起きた俺は自分の部屋に避難している
理由はもちろんあれだ、俺は今日1日中成世に好き勝手やられる予定
いくら罰ゲームって言われても何されるか分からないし、相手はあの成世…嫌な予感しかしない
家から出ればいいんだけど、勝手に出てったらそれこそ恐ろしいことが待ってるしGPSあるからすぐに見つかるのが目に見えてる
かと言って部屋に逃げ込んだところで意味は無いんだけどな
一応鍵閉めてんだけど
現在7時半そろそろ成世が起きてくるはず、覚悟決めないとだよなぁ…
そんなことを考えているとガチャと音がした
やばい、起きてきた
「さく、カギ開けてー」
「ま、待って」
俺はもう逃げられないと思って潔くドアのカギを開けた
開けるとすぐにドアが開いて既にスーツ姿の成世が入ってきた
「おはよ、さく」
「…はよ」
俺が挨拶を返すとわしゃわしゃと俺の頭を撫でてきた
「今日早起きだね、いつも休みの日は寝坊助なのに」
「うるさいッ…寝坊助なんかじゃねぇし」
成世はそうですか〜 とか言いながら部屋を出ていった
俺も成世の後を追って部屋から出た
「朝ごはん作るからちょっと待ってて、スマホ机の上にあるから」
「わかった」
ソファに座って連絡がきていないか確認することにした
「…琉晴からなんかきてる」
”月曜日に英語の小テストあるの覚えてる?”
え、、、忘れてた…
てか、そんなの聞いてない
ここ数日間ボーとしすぎて話聞いてなかった?
"思いっきり忘れてた
てか、聞いてなかった"
返信をすると琉晴は起きていたのかすぐに帰ってきた
”あの事考えてたんだろ?”
あ、そうだ解決したこと伝えないと
俺は成世と無事仲直り出来たことを伝えた
”良かったな、勉強ちゃんとやれよ?”
"へいへい、ありがと"
琉晴からOKのスタンプが送られてきて会話は終わった
英語勉強しなきゃなんだけどなぁ…
「成世、1つ報告していい?」
キッチンにいた成世のところまで行って声をかけた
「何、どうしたの?」
「明日小テストあるらしいです。そしてその話聞いてませんでした〜!」
開き直ったかのようにはっきりと言った
「なんで話聞かないかな〜」
俺の両頬を軽くつねりながらそう言ってきた
「ごへんって、考え事してて」
「教科は、俺が教える」
「英語、教えるって仕事だろ」
ほっぺヒリヒリする、痛てぇ…
「合間にでも教える」
待てよ、この感じ今日は俺に勉強させようとしてるよな…
てことは、、罰ゲームは……
「あ、罰ゲームは絶対にやるからね」
ですよねー……
「罰ゲームしながら勉強って無理じゃん」
「それをやるから罰ゲームじゃん」
最悪すぎる、やっぱ悪魔だコイツ
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