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身体だけ!?(7)
乗り込む人乗り込む人に物珍しそうに見られながら、ぎゅうぎゅうのエレベーターに窒息しそうになりつつ、助手席にエスコートされて…拉致されて連れて行かれたのは、忘れもしないあの部屋…そう、俺がバックバージンにサヨナラを告げたあの部屋だった。
思わずフラッシュバックする記憶に、顔が火照って赤くなってくる。
「さ、遠慮しないで入って!」
「…お邪魔、します…」
「ねぇ、俊樹。」
「はっ、はいっ。」
「風呂に入っておいでよ。晩メシの支度しておくからさ。」
「うへぇっ!?」
「あははっ、何?そのかわいい反応の仕方。
美味いワインとメシ食べさせてやりたいだけだから。
手ぇ出さないよ。(まだ今はね)
タオルも着替えも出してあるから。
それに2人っきりの時は敬語禁止。いいね?」
「えっ、でもでもっ」
ほらほら、と背中を押されて無理矢理バスルームに押し込められた。
何か小声で言ってたような気がするんだけど聞き取れなかった。
強引だ。強引 グマイウェイだ。
「着替えって…」
ぐるりと見回すと、籠にタオルとスウェットの上下と…うわっ、ボクパンまである…サイズもピッタリ…
何で俺のサイズ知ってるんだ?
あー…まさかこの間意識が飛んでる隙に…
あまりに用意周到なニールに、腹が立つより呆れていた。
ワイン飲むだけだろ?
何で風呂?
あ……俺達、セフレだもんな。いくらスキン装着するとはいえ一応綺麗にしとかなきゃ、後で病院のお世話になるのも小っ恥ずかしいもんな。
そうですか、そうですか。
俺ってやっぱりセフレなんだ。
実は、あのメッセージカードを見てから、密かに金曜日を心待ちにしていた…感は否めない。
LINEの着信を見てはため息をつく数日間は、後で考えると、俺は辛かったんだと思う。
あの時間に誘いに来るまで、全く連絡を寄越さないニールに悪態をつく俺がいた。
俺、どうかしてる。
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