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憧れ(21)

こんな恋愛を予想しただろうか。 心から愛するひとに出会い、それ以上に相手から求められる関係。 それも、俺と同じ…男と。 『お前は俺のものだ』と宣言して、身体にその印を刻みつける奴だ。 側から見たら、気持ち悪いと言われるかもしれない。 それでも俺は…そんな束縛を喜びとして受け取っている。 馴染んだ肌の温もりと匂いが、俺を包み込む。 ニール…お前だけを…愛してる… 「俊樹、俺も。愛しているよ。」 吃驚して少し離れると、青い瞳が俺を見つめていた。 ニールはもう一度、ぎゅっと腕の中に俺を閉じ込めた。 その中からもぞもぞと這い出して尋ねてみる。 言葉には…出してない、はず。 「どうして?まさか、俺が言ったこと聞こえたのか?」 ニールは、ふっ、と微笑むと 「『愛してる』って言ってたんじゃないのか? 俺には確かにそう聞こえたんだけど。」 「………」 「お前の全てが愛おしい。 俊樹、愛してる。」 「あっ」 いきなり半勃ちの楔を握られた。 先端からはとろりと愛液が溢れて、それをなすり付けたニールの親指がぐりぐりと刺激している。 「あっ、なん、でっ、くっ」 「おっ、大きくなってきた。 コレ、気持ちイイよな…俊樹、俺のも…」 ニールは俺の左手を取り、自分のモノを握らせた。 「熱っ」 触れただけで分かる。ニールは、俺に欲情している。 「ほら…合わせて一緒に…そう、上から手を重ねて……はあっ…すっげぇ気持ちイイ…」 「あっ…コレ、何っ!?…んっ、んぁっ…」 2人でくっ付け合って同時に擦り上げる。 2人分の愛液が湧き出して潤滑油の代わりをするが、コレだけでイきたくない。 お腹の奥が、グズグズにに溶けてだしている。 「コレだけでイくのも勿体ないな…俺は俊樹の中に入りたい…いいか?」 ニールは手を動かしながらもそう呟いた。 「…嫌な訳…ない、だろ? 早く、俺の中に…きて欲しい……」

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