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憧れ(22)
素直な言葉が口から出てきてしまう。
ニールは俺に覆い被さると耳元で囁いた。
「お望み通りに…」
耳から全身に、ぞくりと甘い電気が走る。
声だけで俺をイかせるつもりか?
思わず腰を引くと、そうはさせるか、と言わんばかりにぐいっと引き寄せられた。
「あっ…」
密着する肌。
下半身に少し滑った感触がする。
ニールは俺の目を見つめたまま、首筋からゆっくりと撫で摩り始めた。
指に舌でも付いているのか、と思うほどに、触れるだけで舌先で舐められているみたいで、そこから電気のような快感のさざ波が生まれてくる。
指は胸まで下りてくると、執拗に乳首を爪に引っ掛けては弾き、固くしこったそれを今度は吸われて舌で転がされる。
余りの気持ちよさに、背中が弓なりに反り返り、ニールの唇に胸を押し付ける格好になってしまう。
こんな所を開発したのは誰だよっ。
くそっ、お返しだ。
ニールの髪の中に手を入れ込み、きゅ、と掴んでやった。
「むぅ?」
俺の乳首を食んだまま、ニールがちろりと俺を見た。
「っ…そこっ、止めろっ。」
「“そこ”って何処だよ。ハッキリ言わなきゃ分からない。」
そう言って、甘噛みをする。
「んっ…何でそんな意地悪なんだよ…クッ…
あー、もうっ…乳首だよ、乳首っ!
そこばっか弄るなっ!!!」
「何で?」
「何で、って…擽ったいから、止めろ!」
ニールは口から外すと少し起き上がり、俺の顔を覗き込む。
唇の代わりに…指がまた左右の乳首を弄んでいる。
「俊樹。
“擽ったい”んじゃないよな?
“気持ち良くて感じちゃう”んだよな?
だって俺、愛を込めて触ってるんだもん。
そう感じるのは当たり前だよ。」
ニールは爪の先でカリカリと突起を引っ掛けて愛撫する。
「あン」
うわっ、今なんか変な声が出た。慌てて反論する。
「ばかっ!感じてなんかないっ!」
嘘だ。
さっきからギンギンに俺自身が反応している。
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