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結ぶ(13)

何度トライしても慣れない“準備”。 『俺にさせろ』とニールに強引にされることもあるけど…自分でやってもニールにされても恥ずかし過ぎる。 本来なら受け入れる場所ではない。 でも…同性である俺達が繋がるためにはどうしても必要なこと。 俺が女だったら良かったのに。 どれだけ思い詰めたか分からない。 いっそのこと性転換という選択肢も頭をよぎった。 ニールは、そんな俺の気持ちを知っているのだろう、 『そのままの俊樹を愛してるんだ』 『俊樹は俊樹のままでいてくれ』 『お前がいい、お前でないとダメなんだ』 毎日、俺が有頂天になる言葉をくれる。 俺が俺でいいのなら、こんな身体くらい全てニールにくれてやるよ。 俺達は…一生を誓ったパートナーだ… ゆっくりと解れていく後孔に、知らず知らず鼻から甘い声が抜け落ちる。 この先の快楽に落ちていくひと時を思うと目眩がする。 「…これでいいか…」 鼻まで湯船に浸かり、身体を温める。 ほんのりと赤く色付いた肌をニールは愛でてくれるのだろうか。 あっ! 『お湯で温まってほんのりと桜色に染まった俊樹の美しい肌に、きっと似合うだろうな…』 …ニールの思うツボだった。 まさか遥さんはそこまで見越してアノ下着を!? だとしたら、凄い策士だ。 あの口ぶりでは、“ヨメ達”に渡しているということだよな…あっ…檸檬君にも!? 頭を振って浮かんだ映像を頭から追い出した。 他人(ひと)他人(ひと)。 余計なことは詮索しない!!! …これ以上浸かっていたら逆上せてしまう。 覚悟を決めて立ち上がり、身体を丁寧に拭き上げていく。 鏡に映るのは……自分で言うのも何だけど…… いつもより色っぽい俺。 身体の火照りは中々消えてはくれない。 それでもベッドで待つニールのことを思いながら…下着をつけた。

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