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結ぶ(14)

「こっ、これは…」 鏡を見て絶句した。 うっそだろ!?これが…俺? 思った以上のインパクト大。 恥ずかしいを突き抜けた。 あの式場で結婚式を挙げたオトコノヨメ達は、こんな姿になってるのか!? 遥さん…幾らダンナが喜ぶからって、これはあんまりじゃないですか!? マジか… いやらしい。いやらし過ぎる。 コレ、マジで?ニールに見せるのか? いくらダンナとはいえ、コレは人目に晒しても良いものなのか。 葛藤…逡巡…焦り……そうだ、後悔だ。 ぐるぐると頭を駆け巡る後悔。 何であのタイミングで見つかったんだ!? 隠し切れていなかった俺の落ち度なんだが。 普通、すれ違い様にあんなモノ見つけるか? まさかとは思うが…満から何か情報を仕入れていたのだろうか… アイツら、ああ見えて結構仲がいいからな。 入れ知恵されたに違いない。全く…俺の知らないところで何やってんだか… しかし、しかし、それにしても… 男の俺が、こんなものを… でも…ニールは、コレを見ただけであんなに嬉しそうだった… 俺の…俺のこんな姿に、欲情、してくれるんだろうか… 変な話、萎えたりしないのか!? 俺だったらドン引きするかもしれないぞ!? やっぱり…止めておこうか。 夜中にうなされたら困る。 そう思い、ウエストのゴムに手をかけ脱ぎかけた。 その時…さっきのニールの甘い声が脳内に再生された。 『俊樹…早く…もう、待てない…』 背中をぶるりと甘い電流が駆け上がった。 ニール…俺も…俺も…早く… 俺は、きりりと唇を噛むと、下着をもう一度元の位置に戻した。そしてくるんと一回りして鏡に映し、ウエストのラインを確認した。 「ニール、待ってろよ。」 覚悟の決まった俺には、もう怖いものはなかった。

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