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告白 4
朝走るコースをアイツの家の方角をやめて学校の方にした。
そら、こんな朝早く外におるんはボクサーか新聞配達位やで、と出会えないことに今頃納得した。
僕は毎朝10キロ走ってからシャワーを浴びて学校に行く。
ボクシング部は引退していたけど、もともと他の部とは違い、ボクシング部には朝練はない。
ボクサーならば自分で朝走るからだ。
まだ寝ている時間に家の方へ走っても家の前でばったりとかはないよな、僕はやっと気付いたのだった。
学校のない日とか、ジムの休みの日とか、夕方走る時にアイツの家の方に走ったらええんちゃう?
ほんなら、ばったり・・・。
何未練がましい・・・てか、未練もなんも・・・、何で僕がこんな思いしとんねん・・・。
グチグチ考えこみながら走る。
ゆっくり長時間走ることで身体を作ることが目的なのでまあ、こんな走り方でもいい。
細い腕の感触が思い出された。
細い肩とか・・・。
ずっと見てたから知ってる細い首とか・・・。
んでもってやたらと白い肌とか。
なんやろ。
なんか、妙に気になってしまう。
男子校のせいか?
僕、昨日も巨乳のエロ動画でぬいたのに。
めちゃめちゃぬけるって女の子で。
一応前に怖々ゲイエロ動画も見てみたけど・・・「わぁ」と思いこそすれ、なんの反応もなかった。
でも、なんかちゃうんやね。
なんやろ。
なんかアイツ・・・ひっかかるねんな。
僕はそれが何なのか知りたくて、アイツのことばかり考えてしまうんかもしれへん。
僕は考えたならアソコが少し固くなってしまうことを無視できなくなっていた。
あんな、暗くて・・・嫌みで・・・ダサいヤツやで?
そら、男子校に少女みたいな美少年がおったらおかしなるのはわかるよ?
でも、アイツやで?
背も低くない。
めちゃめちゃ細いけど、175はあるオレと変わらんし、ボサボサの髪は伸びっぱなしで顔を覆ってるし、細いし華奢やけど、女の子のそれとは絶対に違う。
ちゃんと男や。
勘違いはせえへん。
なのに・・・アイツなんかひっかかるねん。
主に僕の下半身に。
何でや・・・。
走りながら苦悩する僕は学校の前についた。
ここからまた家まで帰れば、ちょうど一時間位走ったことになる。
さて、と。
そんな僕の目が見つけてしまった。
裏庭へ向かう細い影。
影だけでわかる。
アイツや。
細い影が校舎をすり抜け、裏庭に向かっていくのが校庭のフェンスの編み目越しから見えた。
何でこんな時間にアイツが学校に?・・・。
こんな早かったら朝練だってまだまだだし、何より朝練なんかアイツに関係あるわけない。
僕はアイツが自分の机運ぶのでもヒイヒイ言うほど非力なんを知ってる。
非力でめちゃめちゃ運動音痴。
ウチの学校の頭はおかしいが身体能力だけはある連中の朝練とアイツに関連は絶対にない。
気になった。
こんな朝早くなんで。
僕の身体は勝手に動いていた。
フェンスをよじ上り、一番上に手をついてヒョイと乗り越えた。
すたん
軽く着地する。
僕ら運動部は門から出入りしない。
フェンスや塀から出入りしてる。
「お前ら門から入れ!!門があるのに無視するな!!門が何のためにあるんか考えろ!!」
と先生達に怒鳴られてるけど誰も守らない。
だけど、おかげでアイツにすぐにおいついた。
「なんやの、こんな朝早よ学校に?」
とか声かけても不自然やない。
「毎朝走ってんねん学校まで。そしてたらお前を見かけてな」
と言えばいい。
ホンマは毎朝アイツの家の前まで走ってたことはアイツは知らんでいいし。
僕は何故か弾む胸・・・これくらいの運動量ではこうはならないはずなのに・・・のまま、アイツの細い背中を追いかけて、声をかけようとした。
アイツはすうっと校舎と倉庫の隙間に入って行った。
ふうっ
その姿が消えた。
へぇ?
僕は慌てた。
何、これ。
アイツ確かにここに入ったはずなのに・・・。
薄暗い隙間にはアイツがいない。
そんな馬鹿な。
僕はアイツが消えたところへ向かった。
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