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契約 5
話せば話す程平行線になることはようわかった。
僕の気持ちは全く認められることなく・・・。
僕は諦めた。
少しずつや。
少しずつやっていくしかない。
もう離さんと決めている以上は仕方ない。
やれることからする。
で、動けなくなったアイツを風呂に入れたって・・・嫌がるのを押さえつけて精液掻き出してたら、おかしい気分になって、風呂でやってしまって・・
優しくした。
めっちゃ優しくした。
したんや・・・。
「ええで・・・」ってアイツも言うてくれたし・・・。
わかってる・・・アイツはアカンなんて言わへん・・・
僕にきらわれたないから、自分の身体位しか僕を引き止めれるもんがない思てるから。
でも、アイツの裸の身体を前にして触らんような真似は・・・できんのや。
精一杯優しくした。
「好きや」「可愛い」
心からそう言って、優しく優しく抱いたんやで。
アイツもめっちゃ蕩けてたし。
酷くする時とは違って・・・。
追い詰めすぎへんようにして、この辺でイキたいやろ、とかちゃんと考えて・・・優しくしたんやで。
なのに・・・。
「ごめんな・・・気ぃ使わせて・・・好きにしてええんやで?・・・殴ってもええし?」
布団に寝かせたアイツはそう言ったんや。
もう足腰立たんなってたし。
「台所に・・・もう焼くだけの餃子あるから・・・焼いて食べろや」
意識がなくなるように眠る前に言った言葉はそれやった。
僕は台所にいった。
台所のテーブルの上には、もう焼くだけになった綺麗に包まれた餃子と、サラダと、中華スープがあった。
フライパンも出してあって、もう焼くだけになってた。
餃子はたくさんあった。
僕が餃子好きやから、たくさん。
僕が喜ぶからたくさん。
僕が帰って来たら焼いてくれるつもりやったんや。
僕は泣いた。
こんなに好きでいてくれてるのに・・・この嬉しささえ伝えられない。
好き。
めっちゃ好き。
絶対に諦めへん。
何でか片思いのこの恋を僕は成し遂げてみせる、と誓った。
僕が感じるこの幸せを、アイツも感じてくれへん限り、この恋は片思いでしかない。
諦めへんで。
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