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悪意 4

 「好きって言うて?」  僕は強請る。  僕がここまで追い詰める理由の一つにコレがある。  絶対言わんの。  最初にされた告白以外は普段は絶対言うてくれんの。    むしろ、「アホ」「死ね」「きしょい」「生まれ直せ」とか言われてんの。  生まれてくんのをやり直せって、言われてんの。     ・・・こんなに僕のこと好きなくせにって分かってるから、ええけど、好きな子にそんなこと言われたら僕かて切ないやん。  だからこうやって言わせる。  ちょっとだけ苛めて。  中を擦りたてながら。  「好きぃ・・・」  アイツが泣き叫ぶ。    ああ可愛い。  めっちゃ可愛い。     出したくて言うてんの分かってるけどええ。  ここまでさせてくれてるんが愛やん?  「名前呼んで」  僕は強請る。  最後の追い込みや。      激しく突く  抉る。  大きく回す。  ああ気持ちいい。  名前を呼んで欲しい。  「   」   アイツが僕の名前を叫んだ。  アイツが僕の背中に爪をくいこませた。  可愛い。   可愛い。  僕は縛ってたそこを解いてやった。   「ああっ・・・」  アイツが掠れた声を上げた。    身体全体が何度となく痙攣する。  散々我慢してそこから迸ると、コイツの頭も身体も壊れたみたいになる。    めちゃくちゃ痙攣するそこに絞りとられて、僕もイく。  出す。      最高や。  「ひぃ・・・ああっ・・・ふぅ」  アイツが完全に目を剥いている。    「いっぱい我慢したから気持ちええやろ?」  僕は蠢く中にまた大きくなりそうなのを我慢して引き抜く。    ここまで、や。  もう無茶はさせん。  気絶しても、構わずヤりつづけてたりはもうせん。    震え続ける身体を優しく宥めるように抱きしめる。  「怖い・・・怖い・・・」   気持ち過ぎて怖くなってるアイツに優しくキスをする。  なんて可愛い。    「こんなん怖い・・・」  アイツが泣く。  怖がるアイツは最高に可愛い。    「好きやで。可愛い。大好き。愛してる。お前最高や」  僕は夢中で繰り返した。    一瞬アイツが醒めた目をしたのが気になった。    「ええで・・・そんなん言わんでも・・・いくらでも好きにしたらええんやで・・・」    アイツは僕にすがりついた。    「何してもええねん・・・好きにしてくれ。オレは・・・ええんや」  アイツは必死で僕にしがみつく。  なんで?    なんで?  こんなに優しくセックスしてんのに・・・なんで、僕が酷いことしたみたいになってんの?  ちゃんと止めたやん。   噛んでもおらへんし・・・、めちゃくちゃ気持ちよくしたやん。  なんで?   僕は困惑する。  でも、アイツが必死でしがみついてくれんのは嬉しくて、アイツを抱きしめる腕に力を入れた。   「好き。大好き」  僕は繰り返す。    この言葉が届くことを祈って。

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