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悪意 14

「お前の町のへん、つまり悪意喰いのテリトリーは繁華街が半分や。本当に住んでいる人間は少ない、な?しかもこの少子化で子供にいたってはますます少ない。とうとうお前の卒業した小学校廃校しようという話も出てるやろが。・・・・・・お前、小学校に通ってた年齢近いその町の奴、ほとんど知ってるやろ?」  アイツの言葉に納得する。  学年2クラスしかなかった学校は下手したら全校生徒が互いを知り合っていた。  顔や名前だけは・・・分かる。  記憶を探れば出てくる。  だが、猫殺しに見覚えは全くなかったし、向こうも僕に何の反応も示さなかった。  「悪意喰いはテリトリーに拘る。奴らが普段どうやって他の仲間とコミュニケーションとってんのかはこれからの研究が必要やけど、とにかく、奴らは仲間がおるこの土地におることに拘る。少なくとも長くここにおるヤツや。生まれた時からな。ふつうならお前が知ってるような。お前が知らんのなら・・・公立小学校に行ってないってことや」  納得してきた。    小学校に行ってないなら、それは二種類や。  大概は中学生からええとこの私立中学に行く奴らが多いんたが、小学校から私立の小学校に行かせる家も、少ないけれどいる。  それか・・・小学校にさえ行かせてないか。    訳ありの外国籍の子供達や、親の都合で戸籍すらない子供達もいる。  そういった子供達とも公園では出会ったりした。  閉じ込められている子供もいるらしい、と噂は聞いたことがある。  でも、そっちやない。     着てるもんが違う。  着てるもんは身分証明や。    僕らの町では。   どこに属しているのかを明確に示す。  猫殺しは・・・そっちやない。  つまり・・・。  「小学校から私立に行っている、お前の町の同じ年頃の男や・・・探せ」  アイツはいった。  

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