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獣 15

 僕はアイツの腕の中にいる赤と黒の頭を両手で一人ずつ掴んだ。  「おい?」  アイツが訝しげに僕を見上げたけど知らん。  僕は赤と黒をアイツの腕の中から引き抜き、思いきり放り投げた。  植え込みからどこかへとばされていったけど知ったことか。    「赤!!黒!!」  アイツが慌てるが、どうせあの化け物達は不死身だろうが。  お前の腕の中にいてもええのは僕ちゃうんかい。    抱き寄せた。  可愛い。  可愛い。  僕のや。  「な・・・」  何か言いかけた唇を塞いで、何も言わさん。  夢中で貪った。  喰いたい。  食い尽くしたい。  生きながら喰ってしまいたい。  アイツの中にぶち込みながら、その肉を貪り喰いたい。  なんて愛しい。  甘く噛む舌に力が籠もってしまう。  アイツが怯えたように身体をふるわせることにさえ興奮してしまう。  愛しい舌を食いちぎり飲み込みたい。    アイツが僕の感情が伝わったのか、怯えたように身体をかたくしたことさえ、欲望に変わる。  もう、あかん。  後ろにぶち込んで貫いてやらへんと。  頭がおかしなりそうや。  僕は乱暴な手つきでアイツのズボンをひきすり下ろしていた。  「お前・・・な・・・こんなとこ」  アイツの泣き声が尚更愛しくさせた。  慣らしてへん。  濡らしてへん。  でもええやろ。   毎日弄ってるんや。  いけるやろ。  すぐ中で出して濡らしてやるから。    出してからまた突いてやる。  僕は手荒く自分のをとりだした。    乾いて堅いそこに押し付けた。  「可愛い・・・」  囁くのだけで精一杯や。    「あかん!!・・・猫殺しに会うんやろ!!」    アイツが必死で言わなかったら迷いなく突っ込んでた。  「猫・・・殺し・・・」  僕は止まった。  止まれた。  アイツへの渇望はあった。    でも別の種類の感情が溢れ出てきたからだ。    苦痛にゆがみ叫ぶかのような表情のまま焼け焦げた猫。  鍋の中から僕を見る白くゆだった猫の瞳。  脳の芯を焼く感情。  怒りやった。  「今はアカン・・・されたらオレ動けんなる・・・アイツは同じペースで動いてる。だから猫殺しがあるなら今日や・・・」  アイツが必死で続けた。  確かに猫殺しと対決するにはコイツの知識とかいるし。  僕は呻いた。  収まりがつかん・・・。  「ほんなら・・・咥えて」  僕はねだった。  横を人が歩く気配がある。  広場の手前、この広場の何かの為の小さな建物の横と歩道の間にある植え込みの中で、僕はアイツに僕のを咥えさせてた。    しっかり覗けば外から見えるその場所で、アイツが泣きながらしてくれてる。  誰かに見つかるのに怯えきって。  口や喉を圧迫する僕のが苦しがりながら。  僕のん自慢やないけど小さくないからね。  僕かずりおろしたから見えてるアイツのんは縮んだままや。  泣いてるアイツを見てたら僕のはさらにビンビンになる。    「裏筋まで舐めてな」  僕は満足そうに吐息をこぼしながら言う。  泣きながらアイツがそうしてくれる。  唇で擦りあげ、舌で舐め、今は裏筋に舌を這わせている。  こぼれる唾液。  唇や舌ってのがこんなにエロイもんやて・・・コイツとするまで知らんかった。    怯えきって、震えていて。   羞恥に強ばる舌がそれでも少しでも早く終わらそうと必死で動く。  「口だけな?今日は手ぇ使うたらあかんで?」  僕は優しく言う。  もうメガネかけたままでも、重い前髪のままでも可愛く見える。  これはこれでエロイ。  たまらへん。  泣いてて苦しそうで、でも、それでもしてくれてる・・・。  愛やんこれ。  愛。  髪を撫でる指が甘くなるのをわかってくれてるやろか。    「ううっ」  アイツが押し殺した声で泣く。  可愛い。  それでもしてくれるんやもんな。    「後でな、僕もしたるからな。めちゃくちゃ舐めたる」  僕は囁く。   ここで僕にされんの嫌や言うから止めたんやん。  僕、優しいからな。  後でとことん抱いたる。  明日は学校休みやからな。  今日は家に帰ろか思ってたけど・・・ちゃんと、せなあかんけど・・・。  明日から!!  今日は抱く。    抱きたい。  泣かせたい。  絶対にする。  

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