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狩り 1

 その倉庫は祭りの山車の一つが閉まってある場所だった。  この辺の町には、町に一つ山車があり、夏の終わりの祭りには山車をぶつけあって競いあう。  夏までは大切に仕舞われている。  本来は倉庫は鍵がかかっていて入ることなど出来ないが、今は入れる。  前にも入った。  前入った時は少年は神様の乗る山車の隣で、二人の少年達のモノを咥えてやってたのだった。  連れ込まれた、というのが正しい。  昔塾が同じだった少年にたまたま駅前の本屋で再会した。  乱暴で不真面目で、あまり良い印象を持っていなかった少年で、結局塾についていけず辞めて、今は誰でも入れるような学校に行っているのだと知っていたから、気づかないで無視しようとした。  しかも明らかに良くなさそうな友達をつれていたから。  そっと本屋を離れようとした少年をソイツは見逃さなかった。  「久しぶりやな」  前に立ちふさがった。       「誰コイツ?」  安っぽい骸骨のシルバーアクセサリーをつけたソイツの仲間が背後に立つ。  にげられなかった。    「なぁ、聞いてるで。お前口でしてくれるんやろ?」  耳元で囁かれた。  「お前と同じ高校行ったやつから聞いとんねん。誰にでもしてくれるんやってな・・・上手いらしいやん」  いやらしくソイツは笑った。  「ええ、何?」  友人はわからないといったように首を傾げたが、ソイツは少年の肩を抱いた。  逃がさないように。  「コイツ、誰にでもフェラする変態って有名やねん。めっちゃ上手いらしいで。女よりええって。一回試してみん?」  声を潜めて友人にソイツは言った。  本屋の中だと言う自覚はあるらしい。  「男やろ・・・」  友人は気乗りがしないようだった。  「オレの兄ちゃんがオカマに口でしてもろうことがあってな、言ってたで。『アイツらわかってる。男やからこそわかってる』って。めっちゃええらしい。口やしな、別にセックスするわけやなし・・・なぁ、してもらおうや」   ソイツは少年の顔を覗き込む。    「顔だけやったら女より綺麗な顔しとるし」  友人も好奇心が刺激されたらしい。  友人も少年を覗き込む。    怯える少年の青ざめた顔が嗜虐心を刺激したらしい。  ペロリと、友人は舌なめずりした。  「ちゃんといかせてくれるんやろな」  友人も少年の腕を掴んだ。  少年は諦めたのだった。  あの時は二人の少年達のモノを満足するまで咥えてやり、舐めてやり、飲んでやらなければならなかった。  性欲旺盛な少年達を満足させるには時間がかかり、少年は顎がダルくて仕方なかった。     そう、その時にこの倉庫の隅で、跪き、少年達のモノを咥えてやったのだ。  ソイツの父親が町の顔役で、この倉庫の鍵をソイツは持っていた。      金のない高校生がたまる場所としてつかっていたそこで、少年はひたすら二人の少年達に奉仕し続けたのだった。    「すげぇ良かった。確かに男のが良くわかってるよな」   と無邪気に喜んだだけの友人とは違い、ソイツは確かに、友人がタバコを吸うために外へ出た時、少年の身体にも触れてきたのだ。  女の胸とは異なるその胸に触れ、少年のそこを固くなるまで撫で回した。  ズボンの上から、穴のあたりを撫でもした。  ただ、友人の手前、それ以上のことはしなかった。  少年の身体に触れる学校の連中達は「同性とセックスしたいわけではない」と主張していてそう思いこんでいたが、コイツはソイツらと違ってもう一つ踏み込みたいのだと少年は悟った。    少年に突っ込みたいのだと。    少年を散々使って、いよいよ解放するとき、ふざけて首を後ろから締めるふりをしながらソイツは囁いた。  「したくなったらいつでも相手してやるよ」  電話番号を渡されもした。  その番号はすぐに捨ててしまったし、ソイツのことを思い出しもしなかった。  だけど今。  少年は倉庫の中でソイツのを咥えて育てていた。  ソイツは喘ぐ。

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