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狩り 15

 「優しくされたかったんやろ?わかるで?・・・わからんわけはない」  声だけは優しく、乱暴に突き上げ、たっぷりとそのから中に少年は放った。  そしてソイツの手を掴み、小指を優しく舐めたげた。  不意に訪れたやさしさに、それでもソイツは身体を震わせた。  また優しくしてくれるのではないか、身体に刻まれた優しさが忘れられないのだ。  「誰も愛してくれへんかった俺らを、誰にも優しくしてくれんかった俺らを、なんで誰かが優しくしてくれるなんて思えるねん、なぁ」  優しく指は吸われた。    優しい声が響く。  ゆっくりと甘く、また腰が動く。  それはまたほろほろと身体を解かす。  一度優しくされた期待が身体を解かす。  甘く使われる腰にソイツは身体をのけぞらせた。  こんな時でも感じるコイツがおかしかった。  甘く甘く擦りたててやる。  「イイ・・・イ・・イ」  気持ち良かったら言うように躾られているから、叫ぶのが浅ましい。  だけど気持ち良くて楽しい。  背中を優しく舐めてやる。  これが一番感じることはもう知っている。  「やぁ・・・もっとぉ・・・お願ィ・・・」  優しくされるだけで乱れる哀れな生き物が叫ぶ。  こんな駐車場で抱かれて、そんな相手に優しさを求めてしまう哀れさ。   優しく撫でられるだけで震える身体。  ほら、こんなに蕩けて、中から少年を欲しがり蠢いている。  酷い目に合わさせれているのに。  「愛されたことのない人間は醜くなる。優しくされたことのない人間は歪んでまう。臭気をはなってな、そのくせ、優しされたいなんて願うんや。芯が腐ってるくせにな。お前なんかめちゃくちゃ臭い。汚い。気持ち悪い。レイプ相手にさえ優しさ求めるってアホかいな」    優しく優しく腰を使われ、優しく優しく酷い言葉を囁かれ、それでもソイツは感じてしまう。  「ふうっ・・・アアッ、気持ち・・・ええっ」  涎を流す。  もう頭が溶けそうになっているのだろう。  ヒクヒクと身体が痙攣する。  「耳千切られても、鼻折られても感じるんやろ。哀れやなぁ・・・最悪や」  声も表情もどこまでも優しい。    小指に歯が立てられ優しく噛まれた。  性器にも手を伸ばされ、優しく擦られた。  先端まで優しく擦られる。    優しい腰使いで中も擦られ、小さな叫び声をあげてソイツはそれでもイった。  もうわからない。  わからない。  暴力を受けているのか。  優しくされているのか。  「お前みたいなんは・・・」  優しく優しく出したばかりのそこを手で、後ろの穴を性器で同時に擦られ、ソイツは背中をそらした。  イったばかりの敏感な身体にそうされるとたまらなかった。    まるで愛撫に乱れる恋人のように。  ソイツは乱れた。  「いいっ・・・ああっ」  調教されたように声を出す。  後ろを犯されながら、背中を焼かれそう躾られてきたように。  無意識に動かす腰も、そうしろと教えられた通りで。    小指をまた甘く噛まれなめられた。  優しさが心地よかった。  「哀れで、惨めで、ゾっとする」  少年は低く呟いた。  そして次の瞬間、優しく当てていた歯でその指を噛み切った。     「いやぁ!!」  ソイツは叫ぶ。  少年は吹き出す血に笑い、噛みきった指を咥えたまま、また激しく腰をつかいはじめた。    乱暴で残酷な腰使いに。  やはりこっちのがええ。  少年は思った。  「俺らみたいなんが愛されたいなんか思うから、こうやって貪られるんやぞ。アホや」  少年はソイツの腕をねじ曲げた。  嫌な音がして、有り得ない方向にソイツの細い腕が曲がる。   突き刺すように腰を送り込み、少年は噛み切った指をキャンディのように咥えたまま笑顔になる。  最高の気分だった。

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