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狩り20
こいつの力をナメてたわけやない。
マトモに受けちゃダメだとちゃんと解っていた。
だから、左腕で受けた時も力を流した。
マトモに受けないで、猫殺しの腕の方向を変えるように弾いた、はすやった。
なのに、コレや。
本当にマトモに受けたなら・・・腕は千切れていたやろ。
マジか。
カスっただけで致命傷ってか。
シャレにならんわ。
左側からポタポタ血がしたたる。
「お前・・・」
アイツの悲痛な声にそれでも顔が緩む。
心配?
僕が心配なん?
可愛いやん。
後でガンガン犯したるからな。
後ろから前から、下から、横から、ありとあらゆる角度から突いたる。
「大丈夫や。お前は下がってろ」
僕は精一杯カッコつける。
「白を・・・」
アイツが言いかけた言葉に血か逆流する。
「あかん!!白使こうたら、僕の血やるからな。さすがに一ひと月に二回白に血やったら、僕死ぬぞ。それでええなら白を出せ!!」
僕は怒鳴った。
白はこいつの最終兵器や。
バリバリ全てを飲み込む化けもんや。
だけど、白を使う条件がアイツの精液を飲むことか僕の大量の血液を飲むことである以上、使うわけにはいかない。
「こんな時にお前は!!」
アイツか困り切った顔で言う。
「お前は僕のや。髪の毛一本でさえ、僕のんや。誰にも渡さん」
僕は猫殺しから目を離さず怒鳴った。
猫殺しは目を丸くして僕らの会話を聞いていた。
その顔は普通の少年のように見えた。
軽やかに猫殺しは笑った。
「あんたら、つき合うとるん?」
血まみれの姿に似合わない軽やかな声で猫殺しは笑った。
「突き合ってるわけやなくて、僕が一方的に突いとるんや。いっぱいな。僕のや。コイツは。」
だから、触んな、と言う僕の言葉に「このアホが何を・・・」とアイツが真っ赤になって震えてる。
怒ってるんやろけど、可愛い、としか思わん。
「ふうん・・・」
猫殺しは首を傾げた。
猫殺しは上着を脱ぎ捨てた。
本気モードかとおもって構えた。
だけど、猫殺しはトレーナーまで脱ぎ捨てた。
肌に直接サイズの合わないそれを着ていたようで、猫殺しは真っ白な上半身を冷たい外気に晒した。
「随分サイズか違う服着とるな、持ち主はどうしたんや」
アイツが厳しい声で言う。
そうやな。
コイツはあの部屋から逃げ出した時の服を着てない。
「・・・さあなぁ。どうなったんやろうなぁ」
猫殺しは微笑んだ。
真っ白な身体をこれ見よがしに晒す。
綺麗な身体やった。
薄くついた筋肉。
アイツと同じように陽に触れたことのないような白い肌。
誰かに吸わせたのだろう、赤く熟れた乳首がヤらしかった。
「コイツとしとってきもちええ?」
猫殺しはアイツを無視して僕に聞く。
「当然。最高。いくらでも勃つし出せるで。エロい。めちゃくちゃエロいし、めちゃくちゃきもちええ。ずっとしてたい。穴とかめちゃくちゃ吸い付いてきて気持ちええ。感度もええし、口でしてくれんのも上手やねんぞ」
そこは僕は真剣に答える。
「最低や!!お前最低や!!」
何故かアイツがキレている。
なんで怒んねん。
事実やろ。
それに・・・なんか対策考えるまでは・・・時間稼がな。
「ふうん。・・・俺ともしてみん?」
猫殺しはふわりと笑った。
「コイツ・・・何を・・・」
アイツが絶句した。
猫殺しの綺麗な首筋がみえた。
猫殺しの髪は濡れていて、真っ白な首筋に張り付いていた。
猫殺しの目は真っ黒やった。
深い深い穴みたいに真っ黒やった。
何の光もなかった。
白い指が赤く熟れた乳首を自分でなぞる。
そこは舐めてほしいとでも言うように尖っていた。
「俺としよ」
猫殺しはほんのさっき僕の腕を折ったことも、僕にボコボコにされたこともなかったかのように気軽に喋ってきた。
「しよ?」
猫殺しはズボンの上から自分のモノを擦りあげた。
そこ堅くなっているのはわかった。
真っ白な腰、うっすら割れた腹筋が目に入った。
綺麗に凹んだへそ。
指でたどり、舐めたくなるのやろう。
そこから下へ目はいく。
ズボンの上から自ら猫殺しが擦りあげてるそこ。
僕がアイツのんを泣くまで擦りあげてるとこと一緒なんやろか。
「気持ちええことしよ?」
一歩近づけば触れられる距離でささやかれる。
その顔を血に汚してはいても猫殺しは美しかった。
前に会った時は・・・こんな妖しさはなかった。
綺麗な顔をしていても、普通の少年やった。
今の猫殺しは人を惑わし、貪る化け物やった。
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