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Ⅹ《おまけ+》【中編】小文字オー、大文字アイ、小文字オー
「ちん…………………………こ」
ううう〜、俺はなにをしてるんだ。
「『ちん』と『こ』の間をあけない。やり直しだ」
うう〜、なんのために!言わなきゃいけないのか。
卑猥な言葉。
「もしかして、君は」
ハッと先生の顔色が変わった。
「ぽ派か」
「は?」
「だから、ぽ派かと聞いている」
ぽは?
「……って、なに?」
「『ちんこ』と言わず『ちんぽ』と言う派なのか」
「………」
「『ちんこ』か『ちんぽ』か……両者は長年争い、論争を繰り広げている。与党内でも派閥が真っ二つに割れている」
勧修寺先生は悪くない、悪くない……
αは己が性器に唯一無二の誇りを持っている。
国のトップのほとんどが、α である。
『こ』と『ぽ』の派閥争い……
国政って、こんなんだっけ?
(国の舵取りをしているのが、この人達……)
この国は大丈夫か。
「真川さん。政治ジャーナリストととしての君の見解を聞こう。こ派か、ぽ派か」
「私は、でかちんだ」
………………
………………
あの〜、それって〜
「股ぐらの果実だ」
キラーン
振り返りざま、キラリと目を光らせてもカッコ良くない。
どや顔するな!
「君のサイズは聞いてない。αなら、でかちんで当然だ。私も、でかちんだ」
先生のサイズも聞いてません。
「見ろ。私達のでかちんを想像して、明里君がΩの本能で興奮している」
……デリカシーなさすぎて、恥ずかしくて顔赤らめてるのっ!
「それで君は『こ』か、『ぽ』か」
「私は『ちんこ』だ」
やめて、真川さん。真川さんが、真川さん自身になっている。
「君ならば、そう答えると思っていましたよ」
「王道は『ちんこ』です」
……そうなのか?
政治家とジャーナリスト。ライバル同士で奇妙な連帯感が生まれている。
やはり……
もしかして……
「あの〜、暗号の『oIo』って〜」
「無論……」
「もちろん……」
「「ちんこの形だ」!!」
聞かなきゃ良かったァァー♠
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