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ⅩⅠ《おまけ+》換気できません!【前編】
分からない……
この状況で……
「真川さん」
「どうした?」
「もう視線外していいですか」
膨らんでいないとはいえ、いつまでも男の人の股間を見つめていては変態だ。
「分かったのならいい」
………………分からない★
………………
………………
………………
(分からないという事は、ずっと真川さんの股間を見つめ続けなければならないのだろうか)
じー
(答えが見つかるまで)
じー
「恥ずかしいな。君の視線で勃起してしまうよ」
恥ずかしいのは俺の方!!
「真川さん!!」
「勃起してしまったのか」
「~~~」
服の上から真川さんの股間を見つめて、ぼっ……膨らんだら変態だ。
「してません!!」
「していいのに」
「~~~♠️」
怒るな、俺よ……
(αは己が生殖能力に唯一無二の自信を持っている)
それがαの生態だ。
αの能力の高さと生殖能力は比例している。
能力の高いαほど、生殖能力も高い。ゆえに、雄の象徴はαの自負と尊厳をそのまま現している。
(……あれ?)
ハッとして息を飲んだ。
(俺、勘違いしてるんじゃないか
もしかして、真川さんは……
「発情してないんですか」
「特に体に異常はないが?」
(やっぱり!)
股間を見ろと言ったのは、そういう事だったんだ。
ぼっ……股間が膨らんでいない。だから発情していないって言いたかったんだ。
じゃあ、どうして?
「勧修寺先生を否定しないんですか」
「否定?」
「だって先生は」
おっ……
「おっ」
「おっ?」
「おなっ」
「おなっ?」
「にぃぃ〜……」
「にぃぃ〜?」
「だから!」
「オナニーか」
「………」
どうしてαは恥ずかしい言葉をこうも簡単に言えるのだろう?
「合ってるか」
「……それです♠」
「良かった♪」
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