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ⅩⅠ《おまけ+》換気、大事、絶対!【後編】(完)

「先生、手を離して頂けますか」 「手を離すのは、あなたですよ。真川さん」 「なななッ」 「優斗も我慢の限界です」 「明里君を思うなら、手を離しなさい」 「ちょっと二人とも!」 「このままでは……」 「こうしていては……」 「「手コキしながらオナニーできない!!」!!」 「しません!!」  フワアァ  怒鳴ったせいで、息を大きく吸い込んでしまった。  この部屋は未だ密室。  一斉に大量のαが達したせいで、臭いが〜  充満してるから…… 「優斗!」 「明里君!」  二人に支えてもらい、倒れずには済んだけど。 「限界です」  お願いですから。 「空気清浄機」 「優斗……」 「明里君……」 「これ以上、臭いが充満したら本当に倒れてしまいます」 「そうだな」 「優先順位を変えねばなるまい」  分かってくれた。  ようやく二人のαが、今なにを差し置いてでも行わなければならない事の重大さに気づいてくれた。  長かった……  長い道のりだった……  俺達にいさかいは、もうない。  そうと決まれば早速。 「真川さん」 「あぁ」 「勧修寺先生」 「無論だ」  向かう場所は、ただ一つ。  俺達の心は一つになった。 「空気清浄き……」  ガッ  ムギュ 「キャ」  俺の掴んでいるもの……それはブツである。 「優斗。俺の精液はフローラルの香りだ」 「明里君。私の精液はプレシャスローズの香りだ」  だから…… 「「さっさと手コキをしようか!」しなさい!」 「ギャアアアァァァアーッ♠♠♠」  αは有能で、β、Ωを遥かに凌駕する能力の高さが遺伝子により宿命づけられている。  β、Ωがどんなに努力を重ねようとも決して及ばない高みに立つのが、αである。  生まれついて他性を圧倒する優勢な能力の持ち主である、α  しかし。 (せぃえきは) 「絶対にそんなにおいしない!」 「それはどうかな?」 「今から、それを証明してあげよう」  さあ……  さあ……  二人の狂乱αが迫る。 「「君の手で証明しなさい!!」!!」 「するかァァァァーッ♠!!」  大きく手を振りかぶって……  プシュウゥゥゥ〜✕2  正義の鉄拳。Wプシューだ。  眠れ、狂乱のエロスαよ。永久に……  頭から湯気出して、永遠に寝てろ。  フローラルもプレシャスローズもいらない。  アソコは芳香剤じゃありません。                《fin》        本編はまだまだつづくよ♪

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