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ⅩⅡ思い出せないけれど、好き③

 煽られて興奮しないわけない。 (早くぅっ)  たぎる熱を押し当てて、貫いて欲しい。 「ダメですよ。私達との約束を忘れましたか」  冷たい唇が額に触れた。 「この時間を楽しむ約束でしょう」 「でもぉ〜」  俺はもう、欲しくて欲しくてたまらない。  今すぐ邪魔な衣服を脱ぎ捨てたい。  雄達二人の衣服を脱がして、股の間に顔をうずめたい。  生い茂る豊かなたてがみから、猛々しく反り返って硬直する肉棒の浮き出た血管に、舌を這わせたい。  太い竿も大きな玉袋も舐め回したい。  交互に雄二人のいきり立つ象徴をしゃぶりたい。 「話は半分も理解できないかも知れませんが……」  仮面の奥の瞳が俺を見つめた。  蜂蜜色の光が柔らかに灯っている。 「君は発情期を迎えている。もう抑制剤は効きません。そしてこの発情状態を緩和するには、雄と交尾するしかありません。君の理性は不本意かも知れませんが」  どうして、そんな事を言うの? (早く二人としたいよ) 「交尾、早くぅ〜」  口にしただけで興奮する。俺の股間の雄がもう待てないと主張する。 「もう少しだけ、お話聞きましょうね」  大きな掌が髪を撫でた。 「交尾という処方箋だ」  菫の雄の人の吐息が耳に掛かった。  ドキンッと心臓が脈打つ。  言ってる事が難しくてよく分からないけど、菫の雄の人の肉棒欲しいな。 「手と唇で君を愛撫する」 「ちんちんは?」 「はい。ちんちんもこすり合わせましょうね」 「はーい!」  良かった。淫猥なガチガチの棒くれる。 「君が望むなら激しくする」 「激しいのがいい」 「そうか」 「ちんちんとちんちん、こすりたい」 「分かりました。兜合わせも処方箋に加えましょう」  要望が許可されて、いきり立つ股の竿が血管も鈴口もヒクヒクしてしまう。 「愛撫でも発情がおさまらない場合、挿入する」 「おちんこを?」 「そうです。私達の欲情の聖剣(エクスカリバー)を、君のつぶらなオスマンコに差し挿れますよ」 「ひだを割って刺して」 「仕方のない淫乱Ωだ」 「いんらん?」 「君のような、ちんこ大好きの雄穴を持つΩのことですよ」  ちんこ大好き。  大大大好き! (俺、いんらんなんだ) 「但し、挿入はゴムを付けて行います」 「それでも発情がおさまらない場合……」  君の中に…… 「精子を注ぐ」

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