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ⅩⅡ思い出せないけれど、好き④
「どちらの精子がいいか」
「君には選んで頂きます」
真川さんと……
クリムゾン勝浦さん……
どちらかを俺が選ぶ。
二人のうちのどちらかの種が、俺の中に入る。
「おや。少し目の色が変わりましたね。正気に戻ったのでしょうか」
「優斗ッ」
「……どっちも欲しい。二人のいっぱい、濃いの、何回もほしい」
「やはり、発情状態ですね」
「……あぁ」
「私達のどちらかを正気で選ぶのは難しそうです」
「そうだな。……優斗。どちらを選んでも構わない。要はどちらが先に、君に注ぐかというだけだ」
「君に選ばれなくても注ぎます。ですが、できれば……」
「君に望まれて注ぎたい」
「私達、αのプライドです」
耳たぶをチリっと噛まれた。
手の甲に恭しく、口づけが降りる。
「君を……」
「犯すαを刻みなさい」
「アゥっ」
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