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ⅩⅡ思い出せないけれど、好き⑥
ほんとはいけないって分かってる。
心の奥では……
でも、快楽を求めてしまう。
もっと、もっと、欲しい。
「せぃし、ほしい」
理性が深く堕ちていく。
心の奥深くまどろんでいく。
「まだだよ」
「もう少し先のお楽しみです」
「アフんっ」
右と左、両方の胸の実を啄まれる。
舌の上で転がされて、甘噛みされて、チュゥゥーと吸われる。
反対側の左の実は、舌先で扱かれて、ぷっくり膨らんだそれをチュッチュ、チュッチュ、口の先で弾かれて、乳輪を引っ掻かれる。
「可愛い色になりました。見ますか?」
首を振ったけれど。
「ダメです。見てください」
柔らかな声の誘惑に視線を向けてしまう。
その場所……
熟れて赤くなっている。
唾液で濡れて艶めかしい。
「なんだ?自分の乳首を見て興奮したのか」
からかう唇が額に落ちた。
「やらしい奴」
ひどい事を言うくせに、優しい瞳……
(不思議な人)
α特有の威圧をまとっているのに、なぜだかそれを感じさせない。
「はぅっ」
突然、胸の実を弾かれた。
「私を誘っているのか」
ちがう……
ちがうけど……
(もし、そうだって言ったら、この人はもっと俺に触れて、俺にキスしてくれるのかな)
だから、首を一つ……
うん。って……
頷いた。
「じゃあ、もっと可愛いがってやらないとな」
胸がドキドキする。
唇が甘くて、時々獰猛な雄になって、俺を翻弄する。
胸の実を啄んで、きつく吸われると、思わず悲鳴が漏れた。
口を押さえた手を取られて、指と指を絡め合わせる。
「離さない」
たったそれだけで。
鼓動が鳴く。
後ろ抱きにされて、硬くて大きい熱が当たる。
身をよじるけれど、ソレが追ってくる。
「当ててるんだから、嫌がるなよ」
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