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ⅩⅡ思い出せないけれど、好き12

 ツプン  大事な後ろの蕾に触れていた指、入るかと思った。  入口を突っついて、ヒクヒクする窄まりを布越しに人差し指が撫でている。 「君が脱がなければ、俺達も脱げない。ここ、撫でるだけでずっとお預けだな」 「アゥ」 「せっかく、君に私達の昂ぶりを見てもらえると思ったのに、残念です」 「ハゥゥ〜」 「おや。前もきつそうですね。テント張って」  忍び込んだ手が前の膨れ上がったソコ、さわさわ撫でた。 「どこまで耐えられるでしょうか。楽しみです」  仮面の奥で、蜂蜜色の双眼があやしい輝きを帯びた。 「優斗はいい子だよな?」 「ワっ」  両足をぴんっとベッドに押さえつけられてしまう。時計の針8時20分の角度で。  足首を掴む強固な手が外せない。身動きが取れない。 「どこにしましょうか。君に選択肢を差し上げます」 (選択肢?) 「リクエストに応じますよ。君の気持ちいいところを触ってあげます」  ただし…… 「射精はなしです。我慢してくださいね」  チュウゥゥゥ〜!  右の乳首に唇が吸いついてくる。 「どこに触ってほしいか言わないと、勝手に私が触ります。因みに手で触るとは限りません」  チュプ  赤く膨らんだ実を舌の腹がねっとり舐める。  こんなの長く耐えられるわけない。 「チューチュー、チュプチュプ。次はどこにしようかな?」  わざと音を立てて執拗に右の胸の実をいたぶられる。 「チュウン」 「ヒャ!」 「困りましたね。どうして言ってくれないんでしょう」  言いたいのに、快感が強すぎて言葉にならない。 「じゃあ、こちらも……」  チュウウーン  右の胸の実を吸われると同時に、左の胸の実をこねて潰された。 「ヒンフー!」 「おや、やっと言ってくれた。……『ヒンフ』……なんだろう?」  声にならない歓喜の悲鳴なのに。 「もういっぺん言ってみ?」  足の間で声がしたのと同時に、再び乳首を弄ばれる。 「ヒンフー!」 「あぁ、分かった」  足の間で菫の瞳が淡く輝いた。 「『ちんこ』だ」

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