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ⅩⅢ思い出せないけれど、好きpartⅡ①

 ねぇ…… 「ん?どうした」 「なんだい?」 「言わないとだめ?」 「言えるだろう。優斗はいい子だから」 「恥ずかしくないですよ」  じゃあ、どうして言わせるんだろう? 「ほんの趣味……みたいなものです」 「趣味?」  仮面の雄さんの趣味って、ちょっと変。 「変なことはありませんよ。αは大好きなΩに『おまんこ』があることを自覚させて、雄自身を求めて欲しいんです」 「優斗。今、股間がビュクンってなったろ。またお漏らしか?」  首を横に振って否定するけれど、信じてくれない。 「パンツ脱いだら、すぐ分かるぞ」 「お漏らししてない」  ……してないけれど。 「カウパー出ちゃった?」  仮面の雄さんに問いかけられて俯いてしまう。 「可愛いですね」 「優斗。カウパーよりももっと気持ちいいもの出したいよな」 「あっ」  頷きそうになって、慌てて否定する。 「どうして?出さないと、ずっとこのままで苦しいぞ」 「でも」  雄なら分かる。  それを出すのは、気持ち良くて絶頂を迎えられるけど。 (人前で出すものじゃない) 「出すとこ……見られるの、恥ずかしい」 「じゃあ、射精する時は目を瞑っててやるから。『イク』って言うんだぞ」 「えぇっ★」 「それだったら言えるだぞ」  宣言するの?  雄の絶頂の直前に。 「がんばって言うんだぞ」 「でも」 「でも……じゃないですよ。最高の快楽、得たいでしょう」  ……首を横に触れない。  熱のこもった声、耳元で囁かれたら。 「それじゃあ明里君、レッスン開始です。触って欲しい場所はどこですか」

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