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ⅩⅢ思い出せないけれど、好きpartⅡ⑤
仮面の雄さんも、俺のこと知ってるの?
俺達は何かあったの?
柔らかな眼差しの奥に、憂いが差した。
「まだ外さない。仮面の下は秘密ですよ」
悪戯っぽく微笑んだあなただけど……
「撫でてくださって、ありがとうございます」
仮面に触れた手を取られて、手の甲に口づけを落とされた。
その手をきゅっと握った。
もう片っぽの菫の雄さんの手も、ぎゅっと握る。
「俺といっしょにいてください」
俺の手を握り返してくれる二人の雄さん。
「菫の雄さん」
「うん」
「仮面の雄さん」
「はい」
「いつまでも仲良く、俺といっしょにいてね」
右手と左手。
握った手を真ん中で重ねた。
「二人が大好きです」
「明里君、私も君が大好きです」
「優斗。これ以上、可愛く煽るの禁止」
「えっ」
俺、煽ってなんかない。
大好きな二人の雄さんに、お願いしただけなのに。
「可愛い優斗にご褒美あげないとな。これ以上、可愛くならないように……」
ジジジ……って、音がした。
菫の色の雄さん……
「おズボン!」
「そう、君のために下ろしたんだ」
ジッパーを下ろし終えた指が、カチャカチャとベルトのバックルを外す。
「君に脱がして欲しい」
「キャ」
菫の雄さんのおパンツ、ピッチピチ。
(性器の形)
くっきり見えている。
「興奮しているよ」
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