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第2話 魔法講師
なんで自分が勧誘されたのか?そんなの僕にもわからないのだ。順を追って説明も出来ないのだ、いや本当に。
学校から帰ってきて兄ちゃんが帰ってくるまで部屋で休もうとしていたら突然ベランダの扉壊して上がり込んできたんだ。不法侵入系不審者なのだろうか。しかし、
「オマエ、恋をしているな? しかも実の兄と来たもんだ!」
と言われて思わずゾッとした。何この人。今その男の人は呼ばれてもいないのに客人面で茶を飲んでいる。風貌を見ると、綺麗な黒髪に顔立ちは端正で色白で、多分イケメンの部類。まあ兄ちゃんには劣るけど。兄ちゃんの方がイケメンだし筋肉あるし、何よりこんな礼儀知らずじゃない。
もういい、別に泥棒というわけでもなさそうだから、早くお帰り願おう。
「あの、そろそろ兄が帰って来るので……」
「おっと帰るわけにはいかないな。こんな才能の塊を逃したようじゃ魔法講師の名が廃る」
「そういうのいいですから、ドアの修理代を置いて早くお帰り下さい」
「ドアは後でオレが直す。だからオマエにお願いがある!」
「早く兄ちゃん帰って来ないかなー!?」
「君はいい目をしている!是非とも魔法少女になってもらいたい、否なるべきだ!」
的な感じで先程の下りになるわけだ。
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