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第12話

※18禁 しばらくの間ずっと朱雀様と見つめ合っていた。 余りにも突然すぎて思考が追いつかない。 朱雀様はさっき何て言った? 彼はこんな一緒に居てもつまらない人間の私が好きだと。 likeでは無くloveであるのは明白。 love? 「えっあっん?」 あっ今変な声が出た。 どうしよう多分、今顔が真っ赤だ。 朱雀様に握られた腕を振り解いて、顔を覆った。 急に何だろうこの甘い香りは。 頭がくらくらする。 朱雀様から?それとも私から? 「朔弥、体、触っても良い?」 「駄目です」 うん、即答できた。 「朔弥から良い香りがするんだ。甘くて切なくて胸が締め付けられるんだ」 「朱雀様、私はおかしいのです。だから触っては駄目です」 具体的に何なのかは言えないけど、今朱雀様に触れられたら何かが変わってしまう。 それだけは直感できた。 「朔弥、愛しているよ」 「ひっ!」 朱雀様が耳元でささやいた。 卑怯だ。 私は私で無い感覚。 どうして良いのか分からない、あー難しい事を考えるのはやめ! もうどうにでもなってしまえ! 顔を覆う腕を離して、目の前にある朱雀様の顔を引っ張って自分から口づけをした。 そしてそれに応じる様に朱雀様は私の口の中を犯す。 「んっふっ」 物足りない、もっと。 もっと中まで、朱雀様の事が欲しい。 どうして今までずっとそう思わなかったんだろう。 もう最初から分かっていたはずなんだ。 この人、朱雀様は私の番い何だって。 「朔弥、もっと欲しい?」 上はもうはだけられて、朱雀様は私の胸を口で弄りながらそう言った。 ずるいじゃないですか。 もう後戻りなんて出来ないのに。 ゆっくりとただ与えられるだけの感触。 足りない。 もっと欲しい。 目の前の朱雀様にもっと触れて欲しい。 こんな気持ち初めてだ。 お互いにパンツのホックを外しながら私の頭の中はショートしていた。 「朔弥のここ凄い事になってる」 朱雀様は私の目の前にどろりとした蜜を見せつけた。 それがポタポタと胸に流れる。 「1人でした事無いでしょ?」 1人で? 何をするのでしょうか? 「あはは、分かって無いみたいだね。朔弥の初めては俺か、うわー凄く嬉しい」 朱雀様はうっとりした顔で私自身に触れた。 ぬるぬるした手ざわりに体がびくりと跳ねた。 何?この感じ。 「ひゃっ」 「思っていた通り可愛い声で鳴くね。大丈夫だ、俺だって大切な人に怖がらせたく無い。優しく朔弥が落ち着くまで戯れて行くから」 朱雀様はそう言って私自身をゆっくり上下にしごく。その度に私は声を上げてびりびりした感覚に襲われていた。 何度も体がビクビク跳ねた。 「半裸って言うのもアリかも。でも下の服は邪魔」 息が上がっていて何もできない私のパンツを脱がせてついでに靴下まではぎ取られた。 朱雀様も同じく脱いでから笑った。 「あーあんまし見たらダメだって、俺はただ朔弥に触れただけでこんな風になってるの」 そしてまた朱雀様は私に密着すると顔についばむ様な口づけをして、今度は自分の物と私のも一緒にまた上下にしごく。 ぴちゃぴちゃと水音がして我にかえった私は朱雀様の胸板を両手で押して拒絶した。 「全然力が入ってないな朔弥。そんな風にされると優しくできないって。いや、これは俺が悪いのか。一度イってしまえばそんな気無くすか」 今度は勢い良くしごかれて「朔弥俺も我慢できない」と言われた時、体の中から何か込み上がって来て。狂った様に声を上げていた。 「あっあっあっ、だめれす。これいしょうは」 涙と快楽によって口の端からたれるだ液。 ぐちゃぐちゃになった顔。 行為を阻止すべく手さぐりで腕を伸ばす。 「何が?何がダメなの?こうやって自分が本当に求めていた人と一緒になれるって言うのに、何か理由でもあるのか?」 「すっざー」 その後には言葉は要らなかった。 切なそうに朱雀様も涙を流していました。 傷つけてしまった。 私も一番求めていた人に。 なんて事だ。もう何もかも吹っ切れました。 この先どうなろうとも、私は朱雀様の元に居たい。 そう思えた初めての感情。 自分自ら示したこの思いに偽りは無い。 朱雀様の手に私の手を添えて「いこっ」と小さく呟いた。 彼は私のおでこに口づけをすると「一緒にな」と答えたと同時に2人共果てた。 長いので次話に続きます。

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