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「荒木課長、だから起きて下さいって!家どこですか?」 「家は……い…え…」 って、オイ!寝るなよ酔っ払い! 「どこなんですか~お客さん?」 「ほら、課長。ちゃんと住所伝えて下さいよ」 鬼の住所なんぞ知る訳はないが、今は知らない事がこんなにも悔やまれるとは。 もしも、課長がこのどうしようもない状態のままなら…… と、頭に恐しい想像がよぎった時 「う…浦安市」 おっ! 「浦安市舞浜トゥーンタウン…」 「舞浜トゥーンタウンですね!……ってそこ!めちゃくちゃ有名人のウチじゃないですか、ネズミが先客にいますよ。つーか荒木課長、ちゃんとして下さ」 「お客さ~ん、無理みたいですよ。その人ダメっぽいから、諦めて連れて帰って下さいよ」 「え゛」 困り顔のタクシーの運ちゃんは明らかに迷惑そうで 『早くしてくれ』そう無言の圧力がビシバシと。 そして課長は俺の事なんか気にも止めず、アクビをしたかと思えばまた後部座席に体を沈めようとしていた (なんでこんな事にッ) とは言え、仮にも上司 酔っ払いとは言えども外にほっぽって帰れるほど心臓に毛が生えた馬鹿でもない 「か、かちょ~っ、キチンと歩いて…下さいッ!!」 「ん~~」 そして、見事予感は的中 荒木課長を肩し、我が自宅へと連れて帰える羽目になってしまった

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