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第5話 - ①

鬼に想いを ■■■■■■■■■■■■■■ 「課長、ほらベッドに座って下さいッ。今、水もって来ますから」 「……ん」 思いやりのない武藤と同僚の奴らのせいで、居酒屋に取り残された俺は、酔っ払いと化した荒木課長を引きずる様に やっと自宅まで送り届ける事に成功したのは今さっき それにしても (相変わらず酷い部屋だな…) 床に散らばる本や脱ぎ散らかした服を見てると、片付けたくなってくる でも今は… 「荒木課長、水飲めますか?」 まだボーッとしている課長の方が最優先 俺の声にゆっくりと荒木課長が顔を上げたから、少し意識はあるようで 水の入ったグラスを差し出せば受け取ってくれた 「ん…」 コクコクと喉を鳴らして水を飲んでくれる 後はぐっすり寝れば二日酔いにはなるかもしれないけど、大丈夫だろう 「そ、それじゃあ…俺はこれで失礼します」 そうは言ったけどめちゃくちゃ後ろ髪を引かれる 本音はぶっちゃけ帰りたくない とゆーか、課長に触りたくて仕方が無い (居酒屋での課長……) 他の奴が起こそうとしただけで暴れたのに 俺には笑顔を見せて 縋り付いて来たあの仕種 あんなの見せられたら誰だって… 「荒木課長、お……お休みなさい」 今だって肌けたワイシャツ姿にグラグラ理性が揺れる 頭の中のヤバい課長を振り払いグッとこらえて玄関に向かって歩き出した 「いつも、悪ィ…」 と、足が止まる まさかと思い振り返れば… 「……え?か、課長?」 ベッドで座る荒木課長とガッチリと視線が合った

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